トルキスタンゴキブリ
2023 .4.4
トルキスタンゴキブリの前胸背板に人の顔
Human face on cockroach’s pronotum
ブラベルス属の前胸背板はドクロゴキブリやデスヘッドなどといわれ人の顔のような模様が出ることで知られている.
他の種でも,目玉のように見えたり前胸背板はとかく話題になりやすい部位ですが...
撮影してPCで再生して驚いた.
トルキスタンゴキブリの前胸背板です.
本種の♂は全体的に淡い茶色で特に目立つ模様は出ないのだが,人の良さそうな男性のリアル顔.
微笑んでいるようだがそれが気味悪い.
今まで気が付かなかったかと思い,他の個体を確認したが,見方によっては顔に見えるが顔ではない.
皆さんも探してみてはいかがでしょうか.
些細なことですが私は面白いです.
2020 .12.18
餌ゴキブリ
Cockroaches for bait
頂いたサソリモドキのケージ.
到着当初は,脚の取れたコオロギすら捕捉できないようでしたが,現在は投入した餌を片っ端から食べています.
が,トルキスタンゴキブリの♀は嫌なようで残ります.
以前から思っていたのですが,初齢幼虫はトカゲなどもよく食べますが,中齢幼虫以上になると♂幼虫も♀幼虫も関係なくコオロギと比較すると残ります.
原因としてはやはり腹端部から分泌されるネバネバではないかと思います.
♂成虫になるとネバが減るのかこのように食べられます.
この傾向はタランチュラやムカデ(2018 .8.8ブログ)にも見られるのですが,餌昆虫として沢山売られているのが不思議です.
皆さん若齢幼虫か♂成虫しか使ってないのでしょうか?
それともコオロギ切れ時の緊急避難用?
2018 .7.4
トルキスタンゴキブリ激減
Shelfordella lateralis drastically reduced
この種がこんな状態になるとは夢にも思っていなかった.
変なものでなければ,復活するはず.
2018 .6.6
トルキスタンゴキブリ孵化
Hatch the Shelfordella lateralis
少し発見が遅かった.
見る間に卵鞘から出てきます.
1枚目の写真から最後の状態まで約10分
久しぶりに見ることができました.
2015 .4.10
野外越冬トルキスタンゴキブリ
The Shelfordella lateralis which wintered in the outdoors
A君から,兵庫県で野外越冬している個体をもらった.
よく見ると,雌前胸背板外縁に黄褐色のラインが見当たらない.
こちらは,屋内飼育個体.
寒いと,この特徴は出にくいのでしょうか.
でも,熱帯の種が日本の冬を越せるとは思いませんでした.
温暖化の影響でしょうか.
2013 .10.10
トルキスタンゴキブリ交尾
Copulation of Blatta lateralis
何枚も写真を撮ったが,まともなのがなかった.
右雄.
雄は相変わらず細い.
餌昆虫として,飼育されているが,この写真にも写っている様に,尾肢から粘性の液を出す.
これが食う側とすると,嫌なようでクモなどもコオロギと比べると,避けているように思える.
2010 .5.27
エサローチ
トルキスタンゴキブリ(レッドローチ)である.
卵鞘を取り出し,プリンカップで保管していると,孵化してくるので別容器に移し,使用するまで保管する.
大きさは3mm程度で,小型爬虫類や,国産サソリの餌としてちょうど良い.
2009 .8.3
トルキスタンゴキブリ孵化
トルキスタンゴキブリ孵化の様子.
周りに散らばっている仔ではなく,卵鞘から頭を出している個体に注目.
カマキリの出嚢のように薄い膜(クチクラ)に包まれた状態で,
卵鞘接合部より頭部から出てくる.
まだ,クチクラにくるまっている状態.
薄い膜(クチクラ)は,卵鞘から幼虫が完全に出る直前に,卵鞘に引っかかり,
中身の幼虫だけが抜け出す.
たまにクチクラから出る事ができず,膜をかぶったまま死んでいる個体を見ることあがる.
足が確認できる.
孵化終了.
幼虫腹端に白いゴミのようなものがあるが,これが卵鞘の中で幼虫を保護していた膜.
たまにクチクラから出る事ができず,膜をかぶったまま死んでいる個体を見ることあがる.
ちょうど今回孵化した卵鞘の下にいる個体.
これはだめであろう.
そしてこのような頭部が黒い1齢幼虫となる.
2009 .7.31
トルキスタンゴキブリ 爪間板
餌昆虫としてマダガスカルゴキブリの座を奪った感のある本種.
他にも餌ゴキブリとしてはアルゼンチンゴキブリ(デュビア)等があるが,
マダゴキと同じく卵胎生.
初齢幼虫を集めるのも大変である.
そして硬い.
それに比べ本種は卵鞘を生むので齢数管理がし易い.
また,1齢幼虫は小さく,
爬虫類ハッチベビーから国産サソリなどの小型種の餌さとしてちょうど良い.
卵鞘を集めておくと孵化した幼虫を集めるのも楽である.
また,最大の特徴はプラケなどのケースを登らない事.
これはトルキスタンゴキブリ脚先.
ゴキブリが垂直面を登るのは,爪間板と呼ばれる器官が発達しているためであるが,
本種はそれが退化(進化?)しており,脱走の心配が少ない.
こちらは左がワモン,右がイエゴキ.
爪の間の白いスライム状のものが爪間板.
これを吸盤のように垂直面に張り付かせ登っていく.
2009 .7.30
トルキスタンゴキブリ
トルキスタンゴキブリ Blatta(Shelfordella)lateralis別名 チュウトウゴキブリ
ペット業界では「レッドローチ」として爬虫類の餌に利用され,流通している.
私もオガサワラトカゲの飼育に大変重宝している.
成虫形態は,雌雄異形で♂は薄茶色の体色をしている.
本種に近似種のBlatta(Shelfordella)gussakovskiiという種もおり,
違いは,前翅基部に黄白色の条紋が無いなどで見分けが付く.らしい.
♀は濃茶色で短翅.
本種は,古くは1981年に初めて国内で生息が確認されて以来,
現在でも国内で害虫として定着している.
幼虫は雌雄同形態.
頭胸背面は明茶色.腹部は黒に近い濃茶色のツートンで見分けやすい.
過去に幼虫の同定依頼を受けた事もあり,
国内での分布拡大の恐れがあると思われる.