サツマゴキブリ
2024 .9.13
青ヶ島のサツマゴキブリ産仔
Offspring of Aogashima Island’s Opisthoplatia orientalis
東ペの害虫調査で採集されたサツマゴキブリ.
出身は何と青ヶ島.
斎藤一三先生が青ヶ島では初めて採集し,記録した本種.
思い入れのあるゴキブリです.
2024 .6.19
サツマゴキブリ
Opisthoplatia orientalis
久しぶりにオレンジのサツマゴキブリを見ました.
雄成虫です.
時間がたつとこのようになります.
それにしてもゴキブリっぽくない虫です.
サツマコバンムシ
シロヘリサツマ
とか,いかようにでも名前つけれそうです.
2023 .12.15
サツマゴキブリ立食
Stand-up meal of Opisthoplatia orientalis
屋久島のサツマゴキブリ.
立食中.
小型種は餌皿に乗らないと食べられないが,本種は高さがちょうどよく,多分翅が無いので腹端部で体支えられることからこうなったのではないかと思います.
2023 .4.27
サツマゴキブリ産仔
Opisthoplatia orientalis laying nymph
椅子代わりにされた卵鞘が孵化しました.
強い子供たちでしょう.
現在は親の周りにとどまっています.
産卵から孵化まで55日近く要したことになり,ワモンゴキブリに比べると10日ほど長いです.
気温が上がればもう少し短縮されると思いますが長いですね.
強いとはいえ,水にたどりやすくするため葉を入れました.
次の卵鞘は2か月後でしょうか.
こうして昆虫類は増えていきます.
2023 .3.1
サツマゴキブリ産卵
Opisthoplatia orientalis egg laying
早くも3月になりました.
隅田公園も梅が満開です.
クロゴキブリもそろそろ目につき始めるのではないでしょうか.
さてさて.
潮岬のサツマゴキブリ.
産卵しながらケースの外を見ている.
大都市東京に連れてこられ,青い海を恋しがっているのでしょうか?
が,卵鞘に腰を下ろすのは何とも・・.
強い子供が生まれることでしょう.
2023 .1.5
サツマゴキブリ脱皮
Molt of Opisthoplatia orientalis
昨年8月に潮岬から来たサツマゴキブリ幼虫ペアの♀がやっと成虫になりました.
まだ外骨格が完全に硬化していない段階です.
これはだいぶ前に成虫となった♂.
これで成虫ペアがそろいました.
外でも春に向けた準備が着々と進んでいることでしょう.
それで,この状態.
他にも見覚えがあると思いませんか.
そう.
私はBlaptica dubiaを連想しました.
両種は亜科も違う種ですが,いろんな箇所で共通するところがあるのが面白いです.
2020 .3.11
サツマゴキブリ成虫の雌雄差
Sex differences in the Opisthoplatia orientalis adults
左が♀.
右が♂.
クロゴキブリやチャバネゴキブリの雌雄の体長はほとんど同じ.
本種は結構な体格差がある.
2020 .2.7
サツマゴキブリの床換え
Cleaning of the breeding case of a Opisthoplatia orientalis
ネズミ用チップを使い始めて初齢幼虫の死亡が減り,増え方が激しくなった.
木チップの下は糞と死骸が堆積しているので今回はすべて交換する.
その後に再利用する部品をゴキブリごと移動.
かなり綺麗になっっているのだが,見た目変わらない.
脱皮してから少し時間の経過したと思われる♂成虫.
見慣れない色は美しく見えますね.
2017 .4.18
長崎のゴキブリ
Cockroach in Nagasaki Prefecture
会場の近くの路上にサツマゴキブリの死骸があると聞き探しに行った.
♀成虫.
ここにも♀成虫の死骸.
この下が怪しいので,簡単に移動出来そうな左の赤い容器と,中央の蛍光管入の下を見たが発見できず.
力持ちのA立さんがコンクリート台座付き看板を持ち上げてくれ,裏を見ると♂成虫発見.
スマフォしかなくピント合わず.
発見した台の上にそっと置き,記念撮影直後元の場所に逃げていった.
長崎は始めて来たのだが,鹿児島県以外はゴキブリが多いイメージは無かった.
しかし,長崎は街中に森などが適度に配置され,うわさではワモンなども普通に見ると聞く.
鹿児島県などは,種数は多いが街中では見つけにくかった.
それに比べると,長崎は夜間街中を中心に少し散歩するだけで東京では普段見ることの出来ない種に出会えるかもしれない.
毎晩飲んだくれていたのが少し後悔された.
次回来たときはゆっくり探したいと思う.
2016 .10.31
サツマゴキブリ
Opisthoplatia orientalis
たまには順調に増え始めている種を.
水容器に橋を渡し,木シェルターを何層にも重ねたら初齢幼虫の死亡が減った.
それにしても,寒い日が多くなりました.
早めの加温を忘れずに.
国内熱帯種は特に注意しましょう.
2015 .12.10
サツマゴキブリ瀕死
Opisthoplatia orientalis critical condition
サツマゴキブリは,丈夫だと思っていたが,幼虫の死骸が出ていた.
卵鞘も転がっている.
現在の総数はまだ幼虫も含めいくつかいるので仕切りなおし.
サツマゴキブリは,ごくまれにしか実験に使用しないので様子を見る.
2013 .1.16
サツマゴキブリの飼育
Breeding of Opisthoplatia orientalis.
特別飼育が難しい種ではないが,どうしたものか迷う事があった.
別にマットは必要ないが,シェルターはダンボール製より樹皮が良さそう.
見た目も良さそう.
2011 .11.16
サツマゴキブリ2齢
Opisthoplatia orientalis became 2 instars.
孵化から約40日.
2齢に加齢開始.
細かく観察するのなら,このような小容器に入れ,身近に置くのが良さそうだ.
が,調子に乗っているとこのようなタワーが出来上がる.
2011 .10.31
サツマゴキブリ孵化
9月に産卵し,保育状態に入った浜名湖産サツマゴキブリ.
先日,卵がやっと孵化し27匹の1齢幼虫が出てきた.
孵化までに要した日数は59日.
タッパーを置いていた場所が,冷房の風の当たる場所であったからか,少し時間がかかっている.
ちなみに前回は45日.
産仔数は40匹であった(サツマの過去ブログ参照).
こんな粗末な容器でちゃんと産むとは,屋外でも増えるわけですね.
2011 .9.1
浜名湖産サツマゴキブリ
殺虫剤を散布したら出てきたそうだ.
ピレスロイド系のため,何とか生き残ったようで,私の所についても元気に産卵していた.
余りまじまじ観察した事がなかったが,良く見ると前胸背前縁は白い縁取りがされ,黒褐色の体色の周りは赤茶に縁取られ,雌雄翅がない.
海外を見渡しても類似のゴキブリはあまりいない.
改めて,見直した.
2009 .5.22
サツマゴキブリ 放棄された卵鞘
卵胎生のゴキブリを飼育していると,卵鞘が放棄されているのをよく見かける.
理由は今のところ判らないが,この卵鞘を見るに,
卵鞘が曲がったり,先端が細くなったりと,異常が見られる.
自然界では卵鞘を排出する際,適した場所に移動し,
単体でひっそり生んでいると思われる.
しかし,飼育のような過密した状況や,
飼育者がよかろと作った環境では上手くいかないであろう.
下は卵鞘出したまま死んでいた個体.
これは保育嚢に戻す途中のトラブルであろうか.
卵鞘は正常に見える.
2009 .5.21
サツマゴキブリ 幼虫
幼虫は光沢の無い薄茶色で,他のマダラゴキブリ科の幼虫に良く似ている.
個体により明るい茶色のものや,濃い茶色の個体もいる.
写真中最も大きい個体は終齢に近いと思われ,成虫に近い色彩が出てきている.
初齢幼虫は3㎜前後.
地味な幼虫である.
2009 .5.20
サツマゴキブリ 雌雄
成虫雌雄の見分けかた.
写真は腹面の腹端部.
こちらは♂.
そして♀.
♀の腹端の腹節は1枚の面(1節)であるのに対して,
♂は2節で構成される.
比較すると大きい方が♀であるが,1匹だけで始めてみる人はこの部位を確認すると間違わない.
2009 .5.19
サツマゴキブリ
マダラゴキブリ科 Family Epilampridae
サツマゴキブリ属 Genus Opisthoplatia Brunner v.Wattenw
サツマゴキブリ Opisthoplatia orientalis (Burmeister)
過去にも幾度となく登場しているが,改めて解説.
日本には5種のマダラゴキブリ科が記録されているが,
4種はマダラゴキブリ属に属し,サツマゴキブリ属は本種1種のみ.
その特徴は,前胸背前縁は放物線状の円弧,後頭部を覆う.
マダラゴキブリ属は後頭部が顔を出している.
そして,最も大きな特徴は♂♀とも前後翅は鱗状に縮小する事.
♂の体長25㎜内外(写真左).
♀の体長35㎜内外(写真右).
成虫は艶のある黒褐色で,前胸背前縁に白い縁が入る.
また,背面より見ると,腹縁は赤茶の色が入り,綺麗な外見をする.
生息場所は,朽木の樹皮下,湿った林床などに潜んでいるものが見られる.
幼虫・成虫は水辺を好むようで,湧き水のある場所で見ることもある.
私が採集した場所もそのような場所であった.
国内分布は九州,四国以南とされるが現在北限は千葉県まで記録がある.
探すと意外な場所で発見する可能性がある.
皆さんも家の周りなどを探してみてはどうだろう.
国外では台湾・南支那に広く分布するという.
2008 .12.22
サツマゴキブリ床換え その1
鹿児島で採集した個体群.
普通の環境で増えている.
本種はマダラゴキブリ科に属し,水場が飼育に重要と思われる.
実際採集した場所は,湧き水が溜まっている場所であった.
2008 .5.22
サツマゴキブリ 産仔
3月25日に卵を排出している個体を見つけた.
卵鞘は産み捨てられるものと違い卵殻が薄く,中の卵が良く確認出来る.
数えてみると片側で19まで数える事が出来る.
そして,昨日.
別容器に移して管理していたら,幼虫がいるのに気づいた.
卵鞘収納より約45日後である.
幼虫の数は40匹.
チャバネゴキブリの卵鞘からほぼ同数の幼虫が出てくる事から,
野ゴキとは言え,増えるわけである.
2007 .11.22
サツマゴキブリ脱皮
サツマゴキブリ Opisthoplatia orientalis (Burmeister)も卵胎生である.
たくさん飼育していると脱皮したての個体はよく観察できるが,始まる瞬間から観察できる事は殆ど無い.
これはこれでシリーズ化しようと思ったがなかなか立ち会えなっかった.
始まってから脱ぎ終わるまで約20分.
右下の体色がついてくるまで約60分要している.
これもやはり夕方から始まった.
そのあと普通は脱皮した本人が殻を食べるのであるが,本事例では,側でこの脱皮を見守っていた中齢の幼虫が食べていた.
まあ,中には脱皮の途中から本体を食べようとする者もいるので,それに比べれば平和的である.