オガサワラゴキブリ
2023 .12.18
Pycnoscelus属の管理
Pycnoscelus bedding Management
ヤシガラマットを床材として飼育している種は国内種では本属のみ.
外国種は大型種が多いので乾燥してもあまり問題は発生しないが,本種は幼虫が小さい為,乾燥しすぎると水が入っていても意外と滅ぶ.
私のところでも放置しすぎて気が付くと数匹までになったことは日常的にある.
というわけで,以前もご紹介しましたが,手抜き管理法.
大体こんな外観になります.
横から見るといかにもマットが少ない.
ヤシガラの様子.
食べられたりして細かくなり,糞も乾燥して鼻炎の原因になりそうなくらい粉粉しています.
水を250mlほど入れ,ゴキブリごと攪拌して水とマットをなじませます.
多少多くても問題ありません.
水を含むと少しは量が増すのですが,それだけでは足りないので新しいヤシガラを追加してさらにゴキブリごと攪拌.
押し固めて餌と水を入れて完成です.
マットの量は水容器の縁下くらいが適当です.
2023 .2.15
オガサワラゴキブリまたまたダニ洗い
Wash off cockroach mites.
ダニ発生容器.
この動き,早送りはしていません.
この系統は再発が繰り返されておりすでに5回以上洗いを繰り返している.
再発の理由は全く分からない.
今回を最後にしたいので,翅が無い♀幼虫だけ洗って隔離して隔離飼育する.
オガサワラゴキブリは雌だけしかいないので(リュウキュウゴキブリではないよ)これが出来る.
最悪,幼虫1匹残せば増えてくれる.
しつこく洗う.
ごくまれに失神する個体も出るが,死んだことはない(マネするときは自己責任でお願いします).
でもこの個体は動かない.
少し心配になるが10分しても動かない.
構っていられないのでどんどん洗う.
ほとんど終わりみてみると動き出していた.
洗ったゴキブリはプリンカップに入れ餌のニンジンを入れ保管.
オガサワラゴキブリは,プリンカップ内でヤシガラとニンジンだけで累代飼育できます.
2023 .1.18
オガサワラゴキブリ簡易管理
Easy maintenance of Pycnoscelus surinamensis
ケースの置き位置が悪いのか何なのか,毎度水切れを起こしてしまいます.
今回もカラッカラ.
水も無し.
本来は,虫体を篩って新しい湿ったヤシガラに入れてやるのが良いのですが時間がかかりすぎます.
ヤシガラがまだ使えそうなときは水を入れてかき混ぜる.
大体500㏄入れれば結構な湿り気.
入れると同時に虫体ごと攪拌して水分が均一になるようにします.
食べられて量も減っているのでほぐしたヤシガラを追加してもう一攪拌してエサ入れ水入れ完成となります.
2022 .10.14
父島2日目
Chichijima Island, Day 2
今日は日中作業の合間に見つけました.
昨日見れなかったオガサワラゴキブリ発見.
幼虫合わせて沢山いる.
生きているっポイ卵鞘.
この長さからコワモンか?と思ったら近くに死骸が.
前胸背板.
上翅.
そして幼虫.
ヒメチャバネゴキブリも目撃したのですが素早すぎて写真撮れませんでした.
2日間で6種.
後はオガサワラウスヒラタゴキブリとチャオビゴキブリが捕れるとフルコンプ.
しかし,明日は離島なのでこれで終了.
お疲れさまでした.
2022 .4.7
オガサワラゴキブリ1齢幼虫
First instar of Pycnoscelus surinamensis
1齢幼虫.
出産する場所は湿った場所を選びやすいようです.
産んだのは中央の翅ボロの個体.
両性生殖する種は,翅の状態が交尾行動に影響が出る場合もありそうですが,交尾しないので生殖器官が正常でれば産めるようです.
産まれ落ちてしばらくは親の周りにとどまっているようでした.
2022 .1.7
餌
Feeds
今日の材料はニンジン・リンゴ・エリンギぶつ切り.
鍋に入れるわけではなく,ゴキブリに与えます.
正月だからというわけでもなく,定期的に与えているメニューです.
真の害虫類ではなく,マットなどを使う種に与えます.
オガサワラゴキブリ.
増えるのですが,たまに放置しすぎて危機的状態になるのでそれ防止.
ツチゴキブリ.
これも,一時期ヤバそうだったので入れてます.
スズキゴキブリ.
これは是非次も繁殖させたいので特別扱いです.
Corydidarum magnifica
維持できているのですが,めちゃめちゃ増えないので与えています.
効果があるかはよくわかりません.
気持ちですね.
2021 .11.22
オガサワラゴキブリの食事
Food for the Pycnoscelus surinamensis
オガサワラゴキブリは単為生殖で増えることができるので,世界中の地域に分布を広げています.
日本の熱帯亜熱帯にも広く分布しており,鹿児島でも場所によってみることができます.
害は他のゴキブリ同様衛生的な害.
様々な寄生虫を媒介したり植物温室などでは植物の根を食べるなど農業害虫の側面も報告されています.
私も飼育にはニンジンなどをよく与えます.
ヤシガラに餌はこれだけで飼育できます.
それ以外にもたまに古くなったリンゴを入れるとこの通り.
よく食べます.
リンゴは果実ですが,ニンジンは根でもあり,この食事風景を見るとうなずけるところがあります.
2021 .11.17
徘徊性ダニ
Quick footed mite
ブログがはじまった当初よりお目見えしているこの徘徊性のダニ.
未だに駆除できていない.
が,自分的には着実に根絶に向けて進んでいると感じている.
扱いにも慣れ,他のケージにうつさないように注意できるようになった.
今回はオガサワラゴキブリに発生して駆除しているところ.
何度も駆除をしているが今回が見納め?
でその動きの速さをご紹介.
気が付かずに水容器の交換でもしようと持ち上げると,この速さで瞬時に手に登ってくる.
そのまま別のケースを触るとそこに侵入し広がっていく.
いなくなったら,それはそれで寂しくなるかもしれないがOK.
2020 .9.18
オガサワラゴキブリの産仔とヘビ
Birth of a Pycnoscelus surinamensis and Snake
絶滅ピンチで側に置いていたら出産した.
手近に置くとこのような些細な出来事を目撃する機会が増える.
これは,親が保護するとかではなく,生まれた直後.
卵鞘が保育嚢から出ると同時に,孵化するがこの時ドロッとした体液も出てくる.
これを生まれたばかりの幼虫は舐める.
理由は,正しいことは調べていないが,腸内細菌のようなものを親より譲り受けているのではないかと思う.
卵胎生のゴキブリはこの行動をよく見る事が出来る.
ついでに,アオダイショウ脱皮.
体長測定は,殻があまりにも凄過ぎて断念.
ここの所2か月周期です.
2020 .9.2
オガサワラゴキブリ類の管理
Management of Pycnoscelus spp.
わが国に生息する本属は,両性生殖を行う Pycnoscelus indicus と 単為生殖のP. surinamensis,P. nigerがある.
生態はよく似ており,単為生殖する種の方が飼育は圧倒的に楽.
私の所では両種含めて20産地ほど飼育している.
管理は簡単とは言えマットを使っているのでこれの管理がいまいち難しく,ある劣化域を超えるとあっという間に幼虫が死に始める.
原因は乾燥なんだがことは簡単でないのである.
この,粉状になったヤシガラ.
これが多くなるとダメ.
この状態であれば,
加水して混ぜてしばらく持つが,少し見過ごすと10匹程度まで減っていることもたまにある.
ニンジンとリンゴは水切らしてごめんの気持ち.
今回は,やはり1ケージ見つかった.
虫体を集めてプラカップに移し,これもごめんのニンジンとリンゴを入れ,事務所の特別室でしばらく管理する.
この時,単為生殖なら数匹でも生き延びれば結構何とかなるが,両性生殖だと終わる確率が高い.
1匹だと完全Out.
2019 .9.25
父島のオガサワラゴキブリ
Pycnoscelus surinamensis in Chichijima island
父島のN江さんから変なゴキブリを捕まえたので送ると連絡があり,届いたのがこの虫体.
オガサワラゴキブリ.
なんと捕獲してから2日しかたっていないのに幼虫も生んでいた.
♀です.
父島のオガサワラゴキブリは上の左のように翅が短いのが標準で,この長いのは見た記憶がありません.
貴重な個体です.
たまに,翅が長いので♂,短いので♀と書かれた記事を見るが,それだけでは判断できないのでご注意ください.
ちなみに右端は石垣島のP. indicusの♂.
2019 .5.13
与那国のオガサワラゴキブリ
Pycnoscelus surinamensis of the Yonagunijima
T田さんからもらった.
何でも12月から水だけで今に至ったようだ.
ニンジンを与えるとすぐにこの状態 .
そういえば,Pycnoscelus surinamensisは国外では植物の根を食い荒らす害虫として有名らしい.
国内のニンジンを栽培する地域に分布していたら,駆除対象になっていたかも知れない.
2018 .7.23
油断大敵オガサワラゴキブリ
Don’t get overconfident,Pycnoscelus surinamensis
幾度となく繰り返している本種の全滅危機.
幼虫が死んでいる.
早めに気がついたので何とかなると思うが,拾い集めると成虫10匹,幼虫2匹のみであった.
カップに入れ高湿高温管理で復活を目指す.
2018 .5.31
Pycnoscelus indicusの謎の死滅
The death of the Pycnoscelus indicus mystery
大東島の個体.
どんどん減っていき,気がつくと幼虫2匹しか残っていなかったのが半月前.
マットをすべて新しくし,入れなおしたが全滅した.
通常,幼虫で死ぬことはない為,何か原因がある.
そこで,石垣島のP. indicus成虫6ペアを入れてどうなるか様子を見ることとした.
2018 .4.10
オガサワラゴキブリウイルス
Pycnoscelus indicus death virus
大東島のオガサワラゴキブリがやばい.
幼虫が死亡している.
ただ事ではないので,中を探すと死んだ幼虫の外骨格がいくつか見つかる.
生存は2匹.
オガサワラゴキブリで,幼虫が死亡する例は初めて.
これはかなりやばい.
2017 .4.3
水は命
Water is life
まめに世話している様だが,このような状態まで気が付かない事が未だにある.
単為生殖はよいのだが,両性生殖は数の減少が命取りになる.
2017 .2.7
オガサワラゴキブリ床換えのタイミング
Timing of the breeding case change of the Pycnoscelus surinamensis
本種は久しぶりに行った.
マット飼育している小型の種は,マットを全交換しようとすると,初齢幼虫を拾うのが困難である.
今回,たまたま観察したら,ちょうど終齢幼虫が羽化し始めの頃で,初齢幼虫が全くいない.
そこで,目の粗い篩を使い,虫体の選別が簡単に出来た.
100円均一の篩.
重宝している.
念のため,篩った後のマットを確認するが,動くものなし.
完了.
2017 .1.17
Pycnoscelus indicusの難しさ
Difficulty of the Pycnoscelus indicus
オガサワラゴキブリは単為生殖するので,1個体いれば増えていくが,雌雄必要なリュウキュウゴキブリはそうはいかない.
今日も様子見たら幼虫がいない?
水餌は入っているが,いつの間にかかなり減っていた.
幼虫が数個体と成虫が数個体.
どうも,このように,マットが乾燥していても個体数が多いと,お互いの出す水分で安定するが,そのバランスが崩れると,乾燥が進み,1齢幼虫が死ぬようだ.
そこで,全てを密閉できる小型のプリンカップに移し,餌を固形飼料からニンジンに切り替えて再立ち上げを企てた.
これは,徳之島のPycnoscelus indicus.
今回この他にも1ケースあったので,Pycnoscelus属は見直しをかける予定.
2016 .5.23
オガサワラゴキブリの産仔場所
Spawning groundsof the Pycnoscelus surinamensis
産んだ直後.
このように,水容器のガーゼ上で産仔しているのは良く見かける.
しかし,この場所が産仔ラッシュにはならないのは,乾燥マット内でも生んでいるのだろう.
野外では最も適した場所を親が捜していると思う.
2016 .1.27
オガサワラゴキブリ並んで飲水
Pycnoscelus indicus which line up and drink water
水を切らしていた.
給水し,例の橋を渡すと早速飲みに来ていたが,見事に整列した.
はじめて見た.
アフリカなどの野生動物の飲水を思い出した.
飲みに集まっているのは皆♂.
2015 .4.23
沖縄出張3
Business trip to Okinawa 3
ゴキブリ類です.
どこにでもいるオガサワラゴキブリ.
大宜味村空き地の石下にいたヒメチャバネゴキブリ♂終齢幼虫.
枯れ枝を叩いて採れたウスヒラタゴキブリ.
こんな枝で沢山採れました.
側溝にいたフタテンコバネゴキブリ幼虫.
今回は,なんとしてもオキナワチャバネゴキブリを採ろうと思い,あちこちでスゥイーピングしましたが,採れませんでした.
今回は,沖縄シー・アイ・シーの皆さんの協力の下成果を挙げることが出来ました.
感謝します.
最後に空港で見つけた大胆なつくりのイモゾウムシ.
これと並んで,アリモドキゾウムシ,ミカンキジラミの大型模型があったのですが,これだけ際立った存在でした.
2013 .1.23
オガサワラゴキブリ雄成虫
The imago of the male of Pycnoscelus indicus.
諸事情より逃走した雄個体を発見.
床に置いた鞄をどかしたらその下でじっとしていた.
死んでいるかのように動かないので側面より.
こうして見ると,なかなかカッコいいゴキブリですね.
雄は,雌に比べて体が細く,翅が体長に比べ長いため良く飛びます.
逃走には注意しましょう.
2013 .1.9
オガサワラゴキブリ孵化
Hatching of Pycunoscelus surinamensis.
卵鞘を産み落とす種のハッチシーンは大体目撃したが,卵胎生の土中生息種はあまり見る機会がない.
そんな訳で,結構感動しました.
白い1齢幼虫が,雌の腹下に集合している図.
2012 .12.26
オガサワラゴキブリの交尾
Copulation of a Pycnoscelus surinamensis.
あまりにも一般的過ぎて,観察されない本種.
私も,研究はしているがじっくり活動を眺める時間など無く,交尾は始めてみた.
しかも,この雄はP.surinamensis.
ちゃんとした場所で撮影しようといじっていたら,交接が外れてしまい,この写真だけとなった.
地味な写真だが,すごい写真だと思う・・・のは私だけかな.
2012 .12.14
オガサワラゴキブリの幼虫脱皮
A molt of the larva of Pycnoscelus surinamensis.
土壌生活をする種は,土中で脱皮する事が多く,脱皮直後を見る機会は少ない.
掘っていて,白い個体が出てくると少し驚く.
脱皮直後のこの白さは,色でいう白ではない気がする.
けがれの無い白さとでもいえば良いか.
2012 .8.29
オガサワラゴキブリの脱皮穴
Room opened for the ecdysis of Pycnoscelus surinamensis.
乾燥した床材で飼育していると,観察されないが,湿った状態だとこのような脱皮用の穴を開け,その中で脱皮を行なう.
野外ではたまに見かけるが,飼育していると,乾燥してしまい,あまり見る事はない.
なくても問題なく成長しているので,生存の上では必須ではないのだろう.
今日は一日ニホンザルを追っかけていました.
野生のサルは,飼育しているサルとは違い生き生きとしたとんでもない奴らでした.
2012 .8.24
ゴキブリの齧り跡 オガサワラゴキブリ編
The hole which the cockroach gnawed and was made. Volume on Pycnoscelus surinamensis.
大型のPeriplaneta属や,他の大型種の齧る力は
以前ご紹介した.
今回は,もっと小型のオガサワラゴキブリで発生した.
しかも,紙(繊維)類ではなく,さらに硬いプラスチックを食い破られた.
見事な大穴.
大穴拡大.
高さ7mm,幅4.5mm.
小穴拡大.
直径1mm.
逃げた個体はこのように捕獲されたが,今後の管理方法を再検討しなければいけない様だ.
2012 .8.16
オガサワラゴキブリ受精嚢
The spermatheca of a Pycnoscelus surinamensis.
オガサワラゴキブリの受精嚢.
腹端を切開すると出てくる.
この中に精子が蓄えられている.
2012 .7.11
オガサワラゴキブリの産卵
Laying eggs of the Pycnoscelus surinamensis.
産卵中.
この後,体内に収納し,約40日後に子供が出てくる.
なお,この個体は P.surinamensis.
雄は出ない.
2012 .4.18
オガサワラゴキブリ卵鞘
Ootheca of the Pycnoscelus surinamensis.
産仔予定だったメスのケージで発見.
卵は成長してはいるがまだ未熟.
1日保管し観察したが,孵化する気配はなし.
2011 .12.21
オガサワラゴキブリ♂成虫のバリエーション
Individual difference in the form of the Pycnoscelus surinamensis.
♂個体のバリエーション.
右の個体はいかにも羽化したての若々しい色合いだが,何れの個体も羽化後2ヶ月は経過している.
左が標準的な個体.
このような成虫の変化は,ワモンゴキブリやトビイロゴキブリに多く観察される.
Surinamensisなのに,何で♂が??
と思われる方は今しばらくお待ち下さい.
2011 .12.21
オガサワラゴキブリ♂成虫のバリエーション
Individual difference in the form of the Pycnoscelus surinamensis.
♂個体のバリエーション.
右の個体はいかにも羽化したての若々しい色合いだが,何れの個体も羽化後2ヶ月は経過している.
左が標準的な個体.
このような成虫の変化は,ワモンゴキブリやトビイロゴキブリに多く観察される.
Surinamensisなのに,何で♂が??
と思われる方は今しばらくお待ち下さい.
2011 .10.7
オガサワラゴキブリ 母島産
以前同属がダニにより酷い目にあったが,今回もオガサワラゴキブリのマットにダニが変な出方をしていたので調べてみた.
すると,幼虫がおかしな死に方をしている.
しかし,顔面や大切にはダニは付いていない.
生存していたのはこれだけ.
中に変な形態の(幼虫+成虫)/2が2匹??
しばらく観察する事とする.
2011 .3.16
オガサワラゴキブリ ♂成虫羽化
オガサワラゴキブリ♂成虫羽化直後.
見慣れた雌と違い,身体はほっそりと翅が長い.
2011 .3.16
オガサワラゴキブリ ♂成虫羽化
オガサワラゴキブリ♂成虫羽化直後.
見慣れた雌と違い,身体はほっそりと翅が長い.
2010 .12.9
オガサワラゴキブリ属の床換えグッズ 他
オガサワラゴキブリ属の飼育はマットを使用している.
マット(ヤシガラ・腐葉土等)は,ゴキブリ自体の餌にもなり,身を隠す役にもたっていると思う.
飼育自体はそれほど難しくない為,順調に飼育できればマットが劣化してくる.
マット交換の際,マットと初齢幼虫を分けるのが結構大変(不可能).
そこで,幼虫の体形等を考慮し,篩を使ってみたら,上手くいった.
篩は様々な規格があり,写真の目のサイズであれば,1齢幼虫も通すことなく細塵のみを分けることが出来た.
幼虫は1匹も篩の目から落ちていない.
ただし,ぼやぼやしていると篩の上から成虫が逃げるので素早く作業する.
一つ訂正と侘びです.
昨日,コメントの方で海外のサイトをご紹介しましたが,日本国外との昆虫類を含む動物の取引に関しては,日本の法律の中で様々な規制があります.
植物防疫法,外来生物法,ワシントン条約,家畜伝染病予防法(昆虫類は関係ない)
海外では,日本国内では違法になるものと,合法な物とが混在しています.
その辺りを十分に確認の上,しかるべき手続きに従って,法律に遵守し行なうようお願いします.
Hideziさん,いろいろありがとうございます.
2010 .11.29
ゴキブリの解剖
オガサワラゴキブリの♀生殖器官.
両サイドの黄色いみかんの房状の物が卵巣.
そこから中央部に輸卵管で繋がっている.
オガサワラゴキブリ受精嚢.
輸卵管の途中に付いている袋.
←の中に精子が詰まっている.
潰すと,このように無数の精子が泳ぎだす.
(生理食塩水中)
拡大.
長さは80~100μm.
2010 .4.26
オガサワラゴキブリ床換え
石垣産オガサワラゴキブリのマットに線虫が大発生した.
ケースの様子.
特に変わった事は無いが,裏から見るとこの通り.
←先の白い塊が線虫.
原因は入れたマットに最初から発生していた事.
特に影響は無さそうだが,気分的にダメなので交換と共にプラケのサイズを一回り大きくする.
準備したケース.
マットはヤシガラ:朽木マットを1:1で混ぜている.
個体数が増えてくれば乾燥したマットでも普通に増えるが,少ないうちは湿っていた方が良い.
与える餌はネズミの固形飼料のみ.
後はいつもの水容器.
回収した幼虫.
マットの中からは初齢幼虫が沢山出てきて時間がかかる.
あまりやりたくない作業だ.
2010 .1.21
オガサワラゴキブリ寄生アブ
昨年,年末に頂いた西表島採集のオガサワラゴキブリより,またまたアブが出てきた.
蓋に止まっている状態.
綺麗な虫である.
背面より.
腹面より.
蛹.
マットの上に転がっていた.
恐らく宿主より幼虫の状態で地表に近いところに這い出し,蛹化したのだろう.
ヤエヤママダラから出てきた種とよく似ている.
これがヤエヤママダラより得られたアブ.
卵胎生のゴキブリ寄生するのだろうか.
まだまだゴキブリに関しては,面白い事が未発見のまま残っていそうだ.
2009 .7.8
オガサワラゴキブリ 幼虫と卵鞘
幼虫の胸背部は,光沢のある濃褐色.
腹背部よりつや消しの褐色.
よく土にもぐり日中は潜りっぱなしであるが,
夜間は結構出てきて徘徊するようで,プラケの炭カルが意外と擦り減る.
ガラス面を登らない種と勘違いすると,大脱走される.
卵鞘.
片側21個×2列で42個の卵が並ぶ.
本種は卵胎生で卵鞘を保持した♀は腹部が大きく長くなる.
2009 .7.7
オガサワラゴキブリ
オガサワラゴキブリ科 Family Pycnoscelidae
オガサワラゴキブリ属 Genus pycnoscelus Scudder
オガサワラゴキブリ Pycnoscelus surinamensis(Linne)
体長18mm内外の小型種.
分布は熱帯種にしては広く九州以南,小笠原諸島等に分布する.
生息場所は土中でどこにでもいるイメージがある.
左の翅の長いほうが♂.
右の腹端の出ているほうが♀.
2009 .1.30
オガサワラゴキブリ卵鞘
オガサワラゴキブリが卵鞘を覗かせていた.
本種は地中(浅い場所)に潜って生活している.
従って,飼育もヤシガラなどを使用し飼育している.
その為,飼育ケージを見ても,虫体を目撃する事はほとんど無い.
たまにマットをほじくって生きているは確認しないと,
いつの間にか滅びかけていたりとかする.
そのほじくった時に発見した.
拡大.
体長の割には太い卵鞘である.
この後は観察していないが,横に倒し体内に収納しているはずである.