ゴキブログ一覧
2013 .12.24
Archiblatta hoeveniiの餌
Food of Archiblatta hoevenii.
ゴキブリの餌といえばネズミ固型飼料がどの種も,食べてくれるが,本種は昔試しても全くといっていいほど食わなかった.
その為,この系統には与えたことがなかったが,あまりに卵鞘の出来が悪いので,久しぶりに与えた.
結果は,表面を軽く齧っている程度.
横のやわらかコーンは,毎回良く食べられている.
まあ,全く食わないわけでは無さそうだが,飼育結果を左右するほど重要では無さそうだ.
2013 .12.20
ヨロイモグラゴキブリ出産
Macropanesthia rhinoceros gave birth.
最近,潜らずに地面に出ていたメスだが,出産していた.
一般的には11月頃が時期といわれ,遠く離れた日本でも,その生態は受け継がれているのだろうか.
増えてくると,ゆうかりの消費量も増えてくる.
近場で採集可能な場所の確保が必要となりそうだ.
2013 .12.19
クロゴキブリ今頃孵化と新成虫
Hatching and the new imago of the now of Periplaneta Fuliginosa.
1齢幼虫.
クロゴキブリは,一般的には四季に従い,冬は幼虫で過ごし,春に成長し成虫に加齢する.
長期間飼育すると,冬でも様々な成長過程の個体が混ざるといわれるが,この個体群は,1齢幼虫あり,新成虫ありで季節感が無い.
2013 .12.18
ニューヨークの公園でヤマトゴキブリの定着確認?
It is the fixing check of the Periplaneta japonica in the park in New York?
ペストロジー学会の編集委員会の席で,盛り上がった話題.
ニューヨークの公園でヤマトゴキブリの定着確認したとのこと.
この写真は,記事の写真ではありません.
Periplaneta japonica New York
で検索すると,写真付きで記事が見れます.
前胸背板が,少し違和感があったが,見つかるまで増えているとすると,数年前より定着していたのだろう.
見え方が違うのは,ニューヨークの寒さと,食性の違いも有るのかも知れない.
それにしても,いつも思うのだが,ゴキブリの標本は展足されていることが少なく,この記事の写真もめちゃくちゃ.
程度の良いゴキブリの標本は,インセクトフェアで見かけるわずかのものしか記憶に無い.
2013 .12.17
Archiblatta hoevenii 標本
The specimen of Archiblatta hoevenii
明らかにワイルド個体よりも短命で終わっている.
例により,F2以降どうなるか分からないので,たまにはライブ標本的なものに挑戦.
今は綺麗に見えるが,乾燥するとどうなるか.
乞うご期待.
2013 .12.16
タイ産ムカデ死亡
Death of the centipede from Thailand.
ハンドリング?
やはり私はS田さんの域に達するには,77年ほどかかりそうだ.
実はショックである.
順調に成長していると思ったのだが,動かなくなっていた.
20cmをやっと超えたばかりであったが.
ショック.
原因としては,「高カロリー食の与えすぎは注意」する記事を見た記憶があるが.
やはり,そこらへんだろうか.
次回は,昆虫だけでリベンジしたいと思う.
2013 .12.13
アミメヒラタゴキブリ雌の寿命と未交尾産卵
The life of the female of Onychostylus notulatus , uncopulated laying eggs.
今年7月初旬に採集されたアミメヒラタゴキブリが死亡した.
成虫の寿命としては,170日以上生きたことになる.
その間に10個の卵鞘を産み落としたが,1つとして孵化していない.
別系統の飼育,繁殖状況から考えると,孵化率の悪い種でも無さそうなので,採集された時点では,未交尾であった可能性がある.
と言う事は,フタテンコバネゴキブリのように,単為発生の可能性もありそうだ.
2013 .12.12
Archiblatta hoevenii雄の求愛行動
Acts of courtship of the male of Archiblatta hoevenii.
本種の雄の腹板背面には,分泌腺の開口部があり,ここからメスを誘う物質を出しているようである.
その気になったかのように見えたメス.
オスも必死に頑張る.
が.
オスはまだやる気満々だが,交尾は成立しなかったようだ.
2013 .12.11
チカイエカ幼虫
Larva of Culex pipiens molestus.
たまたま幼虫を入手することが出来た.
こうして,写真を見ると繊細なつくりをしており,感心してしまう.
蛹.
呼吸管が角のように見えることから,鬼ボウフラと呼ばれる.
チカイエカは,名前の如くビルの地下水溜まりに適応した蚊である.
一般的に蚊の雌は,産卵する為の栄養に血液を必要とするため,吸血しないと産卵が出来ない.
しかし,チカイエカの発生源である地下のマンホール内に吸血源などある訳がなく,当然産卵できないが,本種は1回目の産卵に限り無吸血で産卵できる能力を獲得した.
その為,吸血源の無い場所で増殖が可能となり,都市害虫となった.
その他にも,閉所での交尾が可能であるとか,休眠しないなど,都会の夜の帝王的なバンパイアーである.
2013 .12.10
オガサワラハイイロカミキリモドキ 蛹
Eodia cinereipennis ogasawarensis.
今年6月に採集したイエシロアリ付き材をシロアリ生息確認の為,ばらした所,シロアリは発見できず,変わりに本種の蛹が出てきた.
現地では,シーズンになると普通に見られる害虫であるが,一応小笠原固有種となる.
2013 .12.9
アメリカカンザイシロアリ,12月の羽アリ2
Winged ant of Incisitermes minor generated in December 2.
先週1匹だけ発見して,季節はずれの変わり者の可能性も考えたが,やはり環境が良ければいつでも発生するようだ.
日本の場合,この時期に野外に飛翔すれば,生存は厳しそうだが,暖房の効いた室内であれば,新コロニー形成も出来そうだ.
2013 .12.6
Pseudophoraspis nebulosa 卵鞘孵化
Hatching of the Ootheca of Pseudophoraspis nebulosa.
給水器のミズゴケ上に群がる1齢幼虫.
雌は,ハッチ寸前の卵鞘を排出し,そこから幼虫が出てくるようだ.
卵鞘の一部(奥部分)は孵化率が悪そうに見える.
2013 .12.5
カメムシに擬態?
It is mimicry to Bugs.
Pseudomops septentrionalis.
羽化直後の個体を見て気がついた.
ホシカメムシ科に似たような形態をした種がある.
そういえば,「ゴキブリだもん」にも,カメムシの形態に似せたゴキブリが出ていた.
ゴキブリといえば,くさい臭いを出す種も多く,その目的は捕食者から逃れる為と思っていたが,ゴキブリに擬態する昆虫はあまり記憶がない.
卵鞘は,立て産み横保持直後に産下.
2013 .12.4
粘菌
Nenkin.
最近,飲む機会が多くなりゴキブリ類の世話が滞っている.
若い頃は,その後に,普通に行なっていたのだが.
ヨロイモグラゴキブリも,繁殖が順調にいき,少し目を離したら粘菌発生.
今までは,クチキゴキブリやオオゴキブリにしか発生していなかったので,少し意外な驚き.
放置すると乾燥して,とんでもない事になるので,写真だけ取り早々除去したが,鮮やかな黄色で写真写りもいいと思う.
ネットで調べると,本格的な飼育法も解説されているので,興味のある人は挑戦しても面白そうだ.
2013 .12.3
ドブネズミの体毛の再生
Reproduction of the body hair of a brown rat.
粘着シートから剥してちょうど2週間.
ポリブデンでくしゃくしゃになった体毛は全て抜け落ち,爽やかな体毛が生え始めている.
あと1週間もすると,綺麗な身体になることだろう.
2013 .12.2
アメリカカンザイシロアリ羽アリ
Winged ant of Incisitermes minor.
早い.
早すぎる.
寒いと思っていたが,12月になっている.
こんなに寒くても,室内では羽アリが.
記憶では,夏ごろに発生するが,今頃1匹だけうろついていた.
原産地では,通年発生するらしいので,加温された室内であれば,不思議ではないのだろう.
カメラの限界.
2013 .11.29
アカイエカ?
Culex pipiens pallens?
今年は,現場以外で蚊成虫を見ることはないかと思っていた矢先.
給湯室で発見.
しかも,イエカsp.
この建物で見た蚊は,ヒトスジシマカのみだったので,さらに驚き.
この時期に見つけると,思わず吸われてもいいような気になる.
2013 .11.28
ヤマトゴキブリ整列
Alignment of Periplaneta japonica.
みな,頭を上に向け,等間隔で並んでいる.
適度な飼育密度だと,こんな感じで潜んでいるのだろうか.
Periplanetadで,こんな状態はあまり見た事がない.
この姿勢が落ち着くのだろう.
2013 .11.27
ヤシガラ床に発生したマルミノヒガサタケ
Leucocoprinus subglobisporus generated to the coconut husk floor.
ヤシガラの湿ったマットによく出るキノコ.
これは,Archiblatta hoeveniiの飼育ケースから発生した.
以前から,何のキノコは疑問に思っていいたが,やっと調べる気になった.
画像より,軽く調べてとりあえず マルミノヒガサタケ かと.
胞子まで調べると,より確実そうだが,今回抜いて捨ててしまったので,次回生えてきたら,胞子をサンプリングしてみたいと思う.
毒は不明とあるが,とても試す気にはなれず,ゴキブリが食わないのだから,良いことは無いと言う結論にしておきます.
こうして拡大してみると,綺麗なキノコであるが,後の胞子バラまきを想像すると捨てたくなる.
有識者の皆様が見て,違うと思われた方,お知らせ下さい.
2013 .11.26
ミナミヒラタゴキブリ緑色化個体
The individual which Onychostylus vilis greened.
以前も,何回か紹介しているが,発生するとよく目立つ.
左はノーマル.
右が変色個体.
額も顎も緑色.
老後はこういった現象の解明でもしようかと思うこの頃であった.
2013 .11.25
キミャクヨトウ
Dictyestra dissecta
飼育棟の階段にうずくまる蛾.
危うく踏みそうになったが,何か変だと思い,よくよく見るとどこかで見た事のある蛾が.
でも思い出せない.
ヤガ科で検索するも,該当は見つからず.
所蔵の「原色日本蛾類図鑑(下)」で発見.
今日は風が強く,蛾も急場をしのいでいたのだろうか.
しかし,作業が終わり事務室に戻ろうとこの場所を見たら,すでに消えていた.
この時季に,こんな大きな昆虫に出会えるとは思ってもいなかった.
2013 .11.22
コマダラゴキブリ
Rhabdoblatta formosana.
今年の七夕に届いたコマダラゴキブリハッチ直後ベビーであったが,すでにみな成虫になり,産卵を始めている.
餌は,固型飼料,おやつに昆虫ゼリー,そして落ち葉.
そして,水浴容器は幼虫期には手放せない.
これからの時季,空気が乾燥し,同時にマットも乾燥しやすくなるので,小型の乾燥に弱い種は,気が抜けないシーズンとなる.
皆様,乾燥には注意いたしましょう.
2013 .11.21
ミズゴケの処理
The processing method of sphagnum moss.
何気に使っているミズゴケですが,ゴキブリに使う際は,細切れが使い易い.
その為,水でほぐした状態にしておき,ハサミで細切れにしてある.
こうすると,必要量だけ摘み上げることが出来,作業性が良い.
2013 .11.19
パンダマウス
Mus musclus mollosinus
一般的なハツカネズミに比べ,ふた回りほど小さい種.
江戸時代からペットとして飼われていたが,いつの間にか滅んでしまった.
しかし,昭和に入り,遺伝研の森脇博士がヨーロッパに旅行した際,夜店で売られているのを日本に持ち帰り,現在のパンダマウスが固定されたと言われている.
ハツカネズミはみな同じだと思っていたが,この種を見てから考えが変わりました.
2013 .11.18
Archiblatta hoevenii F2交尾
Copulation of Archiblatta hoevenii F2
良い卵鞘が少ない中,交尾は久しぶりに確認.
期待して待つことにする.
2013 .11.15
ペストロジー学会第29回岐阜大会
The 29th Japanese Society of Pestology Gifu meeting
11/14,15.岐阜においてペストロジー学会岐阜大会が開催されました.
私は,クマネズミの成長を発表をしてきました.
ネズミに関する発表は2題.
私と矢部先生だけでした.
いかに,クマネズミが扱い難いかわかります.
ゴキブリ関連は9題で,少し人気が出てきたようでうれしい限りです.
会議は,淺野大会長を初め,実行委員会の皆様のおかげで,素晴らしいものとなりました.
あらためて感謝申し上げます.
次回は新潟で開催されます.
PCO関連の様々な企業も参加しますので,そちらの方面を目指している方は,学生会員の枠もありますので,是非一度参加されてみてはいかがでしょう.
さて,新潟と聞いて頭に思い浮かぶのは,キョウトゴキブリ.
1961年に粟島にて採集され,その後1981年にも場所は不明だが同県で採集されている.
近々の多産地である京都,東京からもかなりの距離があり,しかも日本海に浮かぶ離島で見つかり,その周りの県では全く発見されていない.
不思議です.
蝶や甲虫のように,もう少しマニアが増えれば,もっと新しい産地が見つかると思うが,こればっかりは,あと何十年立っても無理でしょう.
2013 .11.14
Deropeltis paulinoiの短い卵鞘
Short Ootheca of Deropeltis paulinoi
綺麗なゴキブリである.
通常の卵鞘は,長さにして15㎜以上ある.
そして,短いタイプは見た記憶がなかったが,こんなのを最近発見.
これは,どう見ても短い.
約10㎜.
ワモンゴキブリの卵鞘そっくりである.
当然,コンタミはないのでDeropeltis paulinoi の卵鞘に間違いは無いのだが.
個体差なのか,飼育環境なのか不明だが,自由研究の題材としてネタが尽きないゴキブリ達であった.
2013 .11.13
Blaberus giganteus
Blaberus giganteus
最近,Blaberus属の話題を見かけることが少なくなりました.
皆様飼育しているのでしょうか?
あらためてよく見ると良い形をしています.
丈夫で飼い易い.
よく増える.
これを野外で捕獲することを考えると,ぞくぞくします.
熱帯のジャングルに行って見たいですね.
2013 .11.12
アシダカグモ雄
Male of Heteropoda venatoria
茨城県のとある現場より採集した個体.
O木部長(以前所長)より頂きました.
生きているときは,なかなか大きさを測る事が出来なかったが,寿命なのか老衰死をしたため,やっと大きさを計測出来た.
雄です.
結構大きいですね.
本種は,家屋内に生息し,クロゴキブリなどを捕食する益虫とされています.
しかし,大きさ,クモであること,動きが素早く,夜見ることが多い事から,嫌われています.
しかし,人を襲うことは過去に報告は無く,おとなしい種です.
私としては,ゴキブリハンターに,沢山ほしいところです.
2013 .11.11
ツェツェバエ
Glossina
双翅目・ハエ亜目・ツェツェバエ科(Glossinidae)に属する昆虫の総称.吸血性で,アフリカトリパノソーマ症(睡眠病)の病原体となるガンビアトリパノソーマやローデシアトリパノソーマなどの媒介種として知られれいる.
A氏に頂いた標本.
自己採集品だったはず.
小さい昆虫ながら,ちゃんとまとめられて標本となっている.
これは宝物ですね.
近年は,WHOの努力により,発症者数は減ってきているようだが,未だ大変な病気のようである.