ゴキブログ一覧
2014 .6.6
トビズムカデ
Scolopendra subspinipes mutilans delivered from Nagoya
歩肢が赤いタイプ.
大きさも12cmを超え,本種では大型の方ではないだろうか.
噂では,20cmを超えると聞くが,是非目標としたいところだ.
輸送で渇いた咽に染み渡る一杯?
この調子なら,旅疲れも無さそうである.
2014 .6.5
ドブネズミのプラグ
Vaginal plug of Rattus norvegicus
交尾が完了した際に,雄が他の雄の交尾を阻止する為に出す膣栓.
交配を始めたケージの床を観察していると,落ちている.
これがあれば,普通は焼く20日後に出産する.
稀に食べてしまうので,交尾確認の方法としては確実ではないが,目安になる.
2014 .6.4
国産マダラゴキブリの累代
About breeding of the Genus Rhabdoblatta produced to Japan
東南アジア産のマダラゴキブリ類の飼育は,初めのうち結構注意していたが,丈夫なことが分かってからは他のゴキブリの管理サイクルで管理できている.
逆に,日本産の方が難しい.
手を抜くと必ずしっぺ返しを食うこと.
大概は復活不能となる.
ヤエヤママダラも,絶えず気をつけて床管理をしていれば滅ばなかっただろうが,今は滅んでしまった.
一見良さそうだが,
このように,幼虫が死にはじめたら注意しよう.
卵鞘の転がりも目立つ.
このマダラも,いつそうなるか分からないので,掃除しました.
多湿環境で飼育しているので,おかしな環境になり易いのだろう.
2014 .6.3
ホラアナゴキブリ有翅乾燥標本
The dry specimen of the owner wing of Nocticola uenoi uenoi
ラベルがあるからゴキブリだと判断できるが,無かったら不明な昆虫になりそうな状態.
2014 .6.2
コワモンゴキブリ1齢幼虫
A nymph of first instar of Periplaneta australasiae.
床換えをした.
この系統も,こちらに来て8年が経過した.
丈夫な種である.
寿命はPeriplaneta属の熱帯害虫御三家の中でワモンに次ぐ2番手.
小柄ではあるが,トビイロより長い.
前.
後.
1齢幼虫.
コワモンの1齢幼虫はクロゴキの1齢幼虫に良く似ている.
違いは,三原(2003)によると,分布地によって分けている.
いつもこの話題になると,「よし,形態を調べよう」と思うのだが,いつでも出来るとの思いから,先送りとなってしまう.
2014 .5.30
飼育環境の異常?
The abnormalities of breeding environment?
普段はマット中に潜っていて表面には出ていない種が,こうして徘徊していると「??」となる.
「おお.元気だ」
との見方も出来るが,オオゴキブリやクチキゴキブリのように普段表面を徘徊しない種が,歩き回っていると,その後ろくなことがない.
よく見ると,マットも普段より水分が多い.
蒸れているのが嫌なのか,個体密度が高くなったのか,聞いて見なければ分からないが,処置をした方が良さそうな状態と判断.
床換えすることに.
中齢,初齢合わせて結構な数が,前回埋めた地下シェルター内に詰まっていた.
成虫サイズが地表を徘徊していたようだ.
前回同様,シェルターを入れ今回2ケースに分けることとする.
早くも6月を迎えます.
クロゴキも1齢幼虫がちらほら見られるようになり,ワモンも屋外で活動する時期となりました.
都会から出る時間が少ない人でも,身の回りのゴキブリ観察は出来ます.
他の害虫も結構面白い種がいます.
これから来る暑い夏を十分楽しみましょう.
2014 .5.29
Polyphaga obscura 卵鞘
Ootheca of Polyphaga obscura.
本種の卵鞘が全く孵化しないので,内部がどうなっているか観察した.
その結果.
皆,干乾びている.
無性卵のようだ.
今更ながら,ネットで調べたら,雄は翅があるようだ.
今このケージ内には,翅のある個体がいない.
当初,雌雄同形の種のような認識をしていたが,違うのだろう.
やれやれ.
2014 .5.28
Pseudomops septentrionalis 卵鞘
Ootheca of Pseudomops septentrionalis.
卵鞘を産卵中の雌.
産下された卵鞘.
2014 .5.27
宝石の輝き 飽血トコジラミ
The bedbug after sucking blood which shows brightness of jewelry.
飽血したトコジラミ.
フラッシュをたいて撮影した写真.
後で画像を確認して驚いた.
2014 .5.26
ゴキブリ疾走玩具
The toy cockroach which scuttles.
いつもの店で購入.
今まであったゴムゴキをベースに出来ている.
腹部に駆動部を埋め込んだので,ゴキブリ特有の低いフォルムは無いが,その代り早く走る性能を身につけている.
価格は,one coin では足らなかった.
2014 .5.23
沖縄出張の成果
The result of the Okinawa business trip.
雨にたたられ,ゴキブリ2種しか見ることが出来なかった.
出発前日は,全日良い天気であったのに.
沖縄の所長に聞いたら,予報は全くあてにならないとの事.
しかし,21世紀にそこまで外れるかと思ったが,本当に当らない.
おそろしや.
が,オガサワラゴキブリの野外交尾が確認でき,ワモンゴキブリも採集できた.
上が雄.
夜行性なので,交尾も夜かと思ったが,昼真でも関係なくするようだ.
この場所では,雄が普通に生息していた.
雄幼虫.と思われる.
名護の道路脇で小雨のすきにスウィーピングを試みたが,カマキリ,カメムシ,ハゴロモ類,他ばかり.
良く入ったのはタイワンキドクガ幼虫.
どこにでもいました.
巨大なアシヒダナメクジ.
コロギスの一種.
はじめて見ましたが,綺麗な昆虫ですね.
仕事では,時間が取れないですね.
これを教訓に,次回はもう少し準備したいと思います.
2014 .5.21
Archiblatta hoevenii 5月の孵化
Ootheca of the Archiblatta hoevenii which hatched in May
相変わらず孵化率が悪い状態が続いている.
産下される卵鞘自体も,状態が悪い(形の歪み等)ものが多いので,正確には,孵化率というより,正常卵の産卵率といった方が良いかもしれないが.
10数匹雌成虫になったが,孵化する卵鞘を産んだのは2,3個体のみ.
これは,調子の良い成虫のケージ.
何とか累代系統を作りたいのだが,この中のどれだけが成虫になるだろうか.
2014 .5.20
アミメヒラタゴキブリの餌に発生するカビ
Mold generated as the bait of Onychostylus notulatus.
日本に生息する,チャバネゴキブリ科の中で,本種だけが餌にカビが生えやすい.
最初は,給水器が漏れていたとか,たまたま湿気の多い時期だった.
などとこじつけていたが,どうもそうではないようだ.
気にかけて見ると,毎回短時間でカビが発生している.
とりわけ,それが原因で弱るわけでは無さそうなので,今の所放置しているが,何か原因があるのだろう.
2014 .5.19
給水器の穴
The hole of a water supply machine.
今までは,カッターで適当な大きさの△穴を開けていたのだが,穴の大小により,差し込んだガーゼが水を吸わなくなる事による渇水が発生していた.
トラブルの出ない大きさの穴面積を計算したら,直径8mmの円と同等と分かったので,ポンチを購入した.
叩いて開ける物や,このように歯が回転して開けるものがあり,なかなか便利な事が分かった.
左が旧△穴.
右がポンチで開けた穴.
しばらく様子を見る.
2014 .5.16
フタホシモリゴキブリ
Sigmella schenklingi
ペストロジー第29巻1号に掲載されました.
鹿児島県で採集されたゴキブリです.
その交尾.
交尾しながら触覚の手入れ.
2014 .5.15
ワモンゴキブリがくわえる物の重量
Weight of the thing which Periplaneta americana holds in its mouth
ワモンゴキブリを個別で飼育していると,様々な行動が観察できる.
その1つに,ネズミのように餌を加えて移動させる行動.
今日も,自分の頭部より大きい固型飼料をくわえていたので,取り上げて重量を計測した.
重量は0.15g.
成虫の重量は1.7g.
自分の体重の1/10の重量物をくわえる事ができるようだ.
人に例えると,体重60kgの人が6kgを口でくわえて移動させることになる.
6kgとは.
ミネラルウォーター2L が3本分.
袋に入れて口でくわえる様にすれば,出来そうですね.
ゴキブリの重量挙げ記録をとったらもう少しいきそうです.
2014 .5.14
クロゴキブリ1齢幼虫
A nymph of first instar of Periplaneta fuliginosa.
事務所廊下を徘徊していた個体.
本社から仕事出来ていたN村さんが捕獲してくれました.
1齢幼虫なので,おそらく最近卵鞘が孵化したのでしょう.
すると,クロゴキ卵鞘からは平均24個の卵が入っているので,他に20匹以上の幼虫が,このフロアーに散らばったと予想されます.
ちなみに,クロゴキブリの初齢幼虫の特長は,この個体で体長5mm内外.
背面から見ると,このように黒色で,前方に切れ目の無い白いライン.後方に途切れた白いラインが入ります.
コワモンゴキブリの幼虫も良く似ていますが,建物内や,本州の屋外で見かけた場合は,ほぼクロゴキと判断して良いしょう.
そういえば,このフロアーの生息昆虫は,捕虫機でしか確認していないので,今日にでも徘徊性のトラップをセットしてみようと思います.
2014 .5.12
ワモンゴキブリ死亡
Periplaneta americana died.
立ったまま絶命していた.
昨日までは生きていたが.
成虫になって1年と2ヶ月.
寿命であろう.
産んだ卵鞘は48個であった.
腹面.
以前から気になっていた,寿命を迎えた雌個体の腹部の黒斑.
今回は,解剖してみた.
すると,産下されなかった卵の残骸のようである.
歳を取り,正常に産卵できなくなったのだろう.
2014 .5.9
意外と丈夫なHemithyrsocera histrio
As strong Hemithyrsocera histrio as unexpected.
害虫種のゴキブリ飼育ケージ内に入れる物として,給水器,餌,シェルターの3つの要素を入れるだけで,飼育が出来る(温度管理された室内での事).
野外性のゴキブリ飼育には,それに加え,生態がよく分からない種は,小さな容器に加湿したマットを入れ,給水器にミズゴケをのせている.
大概の野外種は,小型種も含めこれで累代が出来る.
しかし,数が月から数年すると,突然減少を始める種がある.
世話を怠る面もあるが,それだけではない様な気がする.
そんな中,本種は今の所何とか持ちこたえている.
2014 .5.8
Pycnoscelus sp. Thailando 床換え
Cleaning of the breeding case of Pycnoscelus sp. Thailando
ヤシガラマットを長期間使用した後の劣化状況.
粒子が細かく,篩で篩うと,微細粉塵上の埃が舞い上がるような状態.
ゴキブリにも悪影響が出そう乾燥状態である.
篩いに残った雌成虫.
翅は退化しているが,全く無い訳ではなく,小さな翅が残っている.
雄成虫.
篩いで細粒を濾しても,死骸や脱皮ガラは残ってしまう.
しかし,これはそのまま新しいマットにあける.
しばらくすると,カスの中に残った生体は,新しいマットに潜っていくので,カスの塊を取除く.
で,綺麗になりました.
2014 .5.7
ヤマトシロアリ羽アリとカベアナタカラダニ
A winged termite and Balaustium murorum.
ヤマトシロアリの羽アリが飛び始めたようです.
当社のシロアリグループからの話では,例年より少し早いとのこと.
早速,屋上に登ると早速翅を落とした1個体を発見.
こりゃ沢山取れると思いくまなく探しましたが,これだけ.
探していると,カベアナタカラダニがいたので,ボロカメラで撮りまくりました.
こんなとこでしょう.
2014 .5.2
オレンジヘットローチ雌のみ?
Eublaberus prosticus had become only a female?
普通によく増えていたはずだったが,今日見ると雌成虫のみ?
♀成虫腹面腹端部.
よく探すと,雄成虫1,♂終齢幼虫1匹のみ.
雄成虫腹面腹端部.
なぜこんな極端な齢と性比に偏ったかわからない.
放置しても,ここ数年問題が無かったので,気にかけていなかったのが原因かも.
要は愛情不足?
かも.知れません.
ただ,マットもいいように食われ,繊維も無く砂漠のような環境になっている.
新品ヤシガラ交換済み.
繁殖ががんばれの気持ちを込め,ニンジンの大サービス.
と言う訳で,GWは総チェックを実施予定
2014 .5.1
クロゴキブリの巣
The nest of Periplaneta fuliginosa.
ゴキブリの害としては以下のものが挙げられる(緒方,1989).
1.病原体の媒介
2.アレルギー抗原
3.不潔・不快感
4.食害
これはクロゴキブリが数年にわたり棲家としていた場所.
これだけ糞が堆積すると,上記害の複合体となるだろう.
探っていたら出てきたクロゴキブリ幼虫.
ついつい生け捕りにしてしまいました.
早いもので,5月です.
今年も1/3が終わり,ゴキブリのシーズン到来です.
5月は,沖縄出張を予定しているので,面白いものが見られると期待しています.
2014 .4.30
ヤシガラ
Coconut husk.
使用前.
100均で購入.
物によって,倍になる物と,1.5倍程度の物がある.
水で戻す際は,これも100均で購入した食パンを保存するプラタッパーにいれ,水を容器半分ほど入れる.
後はラップをかけ,一晩置く.
ラップをかける理由は,戻し中に別の生き物が入りにくくするため.
これで使用可能.
ただし,戻し直後は結構な確立で独特な臭いがするので,ほぐして別の容器に入れ空気に触れさせると,1~3日で臭いは無くなる.
その後,使用することにしているが,臭いがある状態で使っても,ゴキブリが死亡することは今の所経験していない.
2014 .4.28
ブラベルス属の床換え
Cleaning of the breeding case of Blaberus sp.
数ヶ月換えていない床.
ヤシガラは,保湿性能が良いと思うのだが,一度乾燥すると扱いにくい.
粉が舞い,鼻の穴の中が黒くなる.
交換後.
この黒く湿っているのも,すぐに乾燥して白っぽくなるが,これで維持できるのでとりあえずOK.
幼虫.
成虫.
これは,Pantanal産.
2014 .4.25
害虫種トウヨウゴキブリ
Blatta orientalis is a harmful insect species.
米国では,地下室から屋根裏,下水溝,ゴミ集積所など暖かく湿度が高い場所に生息している普通種だそうだ.
日本で言えば,クロゴキブリのようなものかもしれない.
床換えのタイミングとしては,このように,シェルターの下部に糞や死骸が堆積し,潜むスペースが少なくなったら変える事にしている.
シェルター裏面もこのように糞で隙間がふさがっている.
これをピンセットで掻き出して掃除する.
ケース内も全体的に死骸や卵鞘カスが堆積している.
左のように綺麗になるが,また1~2ヵ月後には,今日のようになる.
クロゴキブリは,すでに米国に侵入しており,本種もそのうち日本で見つかる日が来るかもしれない.
2014 .4.24
ワモンゴキブリ貯め糞量
The amount of excrement of Periplaneta americana
約半年分の糞.
飼育数量も不明なので,多い・少ないの議論は出来ませんが,結構な量ではないかと思います.
野外ではこれらをさらに分解する生物で消滅していると思われるが.飼育状態では溜まる一方.
掃除後.
逆に居心地が悪いのかもしれません.
2014 .4.23
ドブネズミのヒゲと牙
The mustache and fang of a brown rat.
実験中のひとコマ.
こうして見ると,ヒゲが想像より長く太く沢山生えているのがわかる.
これで,劣る視力のカバーをしているといわれる.
可愛い顔をしているが,ドブはクマに比べか無知からが強いので,油断するとすぐ血だらけとなる.
ご注意あれ.
2014 .4.22
Deropeltis paulinoiの短卵
Short Ootheca of Deropeltis paulino.
ワモンゴキブリのようである.
現在の飼育密度は過密を極めている.
そのせいか,短卵が多数見られた.
2014 .4.21
アミメヒラタゴキブリの網目
The meshes-of-a-net pattern of Onychostylus notulatus.
丈夫でよく増える.
体が小さいので,水切れ・餌切れには弱いが,普通に飼育していれば,問題なく増える.
沢山いると,ありがたみは薄いが,よく見ると綺麗な翅をした綺麗な種だ.