ゴキブログ一覧
2009 .12.10
巨大Aeluropoda insignis ♂
マダガスカルゴキブリの一種 Aeluropoda insignis マダゴキの中では中型種の認識でいた.
しかし,この個体は体長70㎜を遥かの越え,体幅もある.
右が普通と標準と思っていた♂.
幅が違う.
そこで,マダゴキの中で幅がでると思っている Princisia vanwaerebeki “big ”
と比較.
こうしてよく見ると,私などはゴキブリの一種としてあたり前に扱っているが,
知らない人はこれがゴキブリに見えるのだろうか?
一度確認してみたい事である.
当社の社員は,私が手にしているものはバッタですら「バッタのようなゴキブリですね」となるので全く話にならない.
前方より.
触角の付根上方に有るのが目.
こうして見るとマダゴキのグループは確かに,ペットローチの名にふさわしいゴキブリである.
2009 .12.9
Archimandrita tesselata 食事
本種のように大型で良く増える種は,食欲もパワフルである.
腹が減っていると人目もはばからずバリバリ食べる.
これはニンジンを食べているところ.
入れたらすぐに数匹集まり食べ始めた.
ひとくち毎に見る見る減っていく様は圧巻である.
ホラアナゴキブリなどは,何十匹いようが何を食べているのかサッパリ判らない.
給水も同じ.
水を大きな顎でワサワサ飲んでいく.
2009 .12.8
Archiblatta hoevenii 失敗
やっと少し成虫が羽化してきたが,その影には脱皮不全が続出した.
上左の♀は突然死.
しかし,後脚腿節が不自然に長く曲がっているのが判るだろうか.
上右の♀幼虫は,外見は殆ど異常がなかったが,息絶えていた.
左下3匹と,上右2番目は♂の羽化失敗か加齢時の脱皮失敗.
この他にも,脱皮不全を齧られて捨てたものや,相当数の死虫が出ている.
これを見ていたら,エイリアン4のリプリー(シガーニー・ウィーヴァー)をクローンで甦らせる際に失敗した,サンプルがストックされている研究室のシーンを思い出した.
2009 .12.7
Archiblatta hoevenii ♂ 無事羽化
翅が伸びた完品がやっと出た.
左の♂の上方にいる赤い無翅の個体は♀成虫ではないかと思うが,翅が出ないので判りにくい.
大きさは頭部から翅端まで約55㎜.
動きは大きさのわりに意外と素早く,改めてゴキブリだと認識する.
下手に触ると臭い液を出すので,あまり触りたくないゴキブリだ.
見て楽しむ種ではないだろうか.
翅は腹端を越え,Deropeltis属の♂のようだ.
2009 .12.7
Archiblatta hoevenii ♂ 無事羽化
翅が伸びた完品がやっと出た.
左の♂の上方にいる赤い無翅の個体は♀成虫ではないかと思うが,翅が出ないので判りにくい.
大きさは頭部から翅端まで約55㎜.
動きは大きさのわりに意外と素早く,改めてゴキブリだと認識する.
下手に触ると臭い液を出すので,あまり触りたくないゴキブリだ.
見て楽しむ種ではないだろうか.
翅は腹端を越え,Deropeltis属の♂のようだ.
2009 .12.4
チャイロゴキブリ幼虫
チャイロゴキブリの幼虫.
同じく国内に生息するオガサワラゴキブリに非常によく似ている.
こちらがオガサワラゴキブリ幼虫.
幼虫での同定は結構難しく,この2種だけであれば尾肢の形態や,各脚基部の形態により同定できそうであるが,外国種であった場合は難しそうである.
2009 .12.3
チャイロゴキブリ
オガサワラゴキブリ科 Family Pycnoscelidae
オガサワラゴキブリ属 Genus Pycnoscelus Scudder
チャイロゴキブリ Pycnoscelus niger (Brunner von Wattenwyl)
本種は日本国内では♀しか確認されていない.
実際飼育していても♂は発生しない.
単為生殖をしている.
これと良く似た種で,ペットローチとしてタイ近郊で得られたグループがある.
ブラックジムグリローチとして流通している.
右がチャイロゴキブリ,左がブラックジムグリローチ.
非常に良く似ている.
混ぜたら解らなくなりそうで,写真撮る時も気を使いました.
翅を取ると体形が違う.
チャイロゴキブリのほうが腹部が幅広い.
同定に利用される形質である肛上板.
良く見ると,ブラックジムグリローチの肛上板側縁に短毛が密集している.
日本産には確認できない.
しかし,ペットローチとしては区別がしにくい両種である.
2009 .12.2
マダゴキ2種の’black and white’
‘black and white’と呼ばれる色彩のマダガスカルゴキブリがいる.
上がGromphadorhina portentosaの’black and white’.
下がPrincisia vanwaerebeki の’black and white’.
両方♂.
今一,違いがわかり難い.
そこで腹背面の白黒のバンドの拡大.
こちらはPrincisia vanwaerebeki ‘
こちらが.Gromphadorhina portentosa
Gromphadorhina portentosaの方が黒帯の幅が狭く,ぎざぎざ状である.
この2種で大きく違うのはこの部分.
好みの分かれるところではある.
2009 .12.1
ゴキブリジッポー (Zippo)
早いもので2009年も最後の月となりました.
今年集めたゴキブリ,ネズミグッズを少しずつ紹介します.
まずは Zippo.
これは,今年の物ではなく,十数年前私が会社に入って少し経った頃,
殺虫剤メーカーの有恒薬品工業株式会社(現在の住化エンビロサイエンス株式会社)が販促品として作った物だと記憶している.
当時はバブル全盛の時期だったので,こんなものが生まれてきたのであろう.
絵はプリントではあるが,細かなところまで描かれている.
2009 .11.30
クマネズミの黒化個体
小笠原父島産のクマネズミ群より体毛が黒くなる個体が出現した.
この黒化個体は東京上野界隈が起源と聞いた事があるが,
現在は中央区で多く見かける.
小笠原産のクマネズミの体毛色は,現地では茶色しかもライトブラウン系の個体が多く,
黒色は見たことがなかった.
同じく父島産の茶色との比較.
色は違っても喧嘩する事はない.
2009 .11.27
エジプト砂漠ローチ完全復活
やっと成虫が出始めた.
まだ♂だけであるが,♀もまもなく羽化すると思われる.
♀終齢幼虫.
卵鞘の孵化より約7ヶ月.
意外と早い成虫出現となった.
卵期間から考えると,約9ヶ月で成虫となった.
♀は10ヶ月と言ったところだろうか.
2009 .11.26
マダガスカルゴキブリ Gromphadorhina portentosa
Gromphadorhina portentosaで入国した個体を入手した.
G. portentosaといえばフルーツゴキブリとも呼ばれ,
最もポピュラーな種のはず.
しかし,私が過去より飼育しているのは下の個体.
と言う訳で,海外のサイトを調べていくと,以下の結果となった.
family Blaberidae
subfamily Oxyhaloinae
genus Gromphadorhina Brunner von Wattenwyl, 1865
species Gromphadorhina portentosa (Schaum, 1853)
記載は1853年と古く,その後Gromphadorhina 属は他に
Gromphadorhina grandidieri Kirby, 1904
Gromphadorhina oblongonota van Herrewege, 1973
Gromphadorhina picea van Herrewege, 1973
の3種が記載されている.
記載論文を入手すれば分類は出来るであろう.
♂.
♀.
2009 .11.25
Archiblatta hoevenii ♂
ジャイアントローチ Archiblatta hoevenii ♂成虫.
7月に孵化してまだ4ヶ月ほどである.
翅も曲がってしまっている.
大きさが小さいような気がするが,始めて見るので判らない.
何はともあれ,見たいと思っていたので感動である.
Blaberus giganteus も高率で翅バカが出る.
羽化場所を特設してやると少しは改善されるが,
本種も早急に対策を考えないと,皆これでは情けない.
2009 .11.25
Archiblatta hoevenii ♂
ジャイアントローチ Archiblatta hoevenii ♂成虫.
7月に孵化してまだ4ヶ月ほどである.
翅も曲がってしまっている.
大きさが小さいような気がするが,始めて見るので判らない.
何はともあれ,見たいと思っていたので感動である.
Blaberus giganteus も高率で翅バカが出る.
羽化場所を特設してやると少しは改善されるが,
本種も早急に対策を考えないと,皆これでは情けない.
2009 .11.24
THE COCKROACH
古い本ですが,貴重なものを頂きました.
書籍名 : THE COCKROACH
著者 : P.B.Cornwell
出版社 : HUTCHINSON
1968年に出版された本.
レントキル社が製作した本のようだ.
レントキルは英国の害虫駆除会社.
その頃よりこういった学術誌を制作していたとは恐れ入ります.
ゴキブリの分類や形態.
種の解説や生理など詳しく書かれている.
今から40年も前に,こんな事を研究していた同業がいたことに驚きます.
日本の業者も頑張らなくてはいけません.
2009 .11.20
ヤマトシロアリ リセット後
リセットからまだ一月も経たないが,すでに新しいマットに侵入している.
よほど,上部プリンカップ内の餌木が美味しくないのだろう.
光の下に出しているので,恐らく自然の行動をとっているわけではないと思うが,
生き物の営みは面白い.
コノコロニーはまだ兵蟻が1匹も発生していない.
コロニーが小さすぎて,それ所はないのだろう.
2009 .11.19
今年のイエゴキブリ
夏ごろより始まった孵化が,そろそろ終りに近づいてきた.
たぶん最後の孵化かもしれない.
古いシェルターも全てバラシ,卵鞘を調べた.
厳密に調べていないが,前回307個の卵鞘中,孵化は9個.
今回は43個(ケースを3つに分けている内の小プラケ)中,孵化9個.
孵化率3%→21%.
さらに半年にわたって孵化しているため,幼虫サイズがばらけ,
齢数の片寄りが無くなってきた.
孵化卵は平均20前後の卵を持っている.
長すぎるのも良くない様だ.
2009 .11.18
リュウキュウクチキゴキブリの子育て
マット中に生息する種は,その生活を観察する機会が少ない.
本種をはじめ,国内種では
オオゴキブリ科 オオゴキブリ属
オオゴキブリ Panesthia angustipennis spadica (Shiraki)
ヤエヤマオオゴキブリ Panesthia angustipennis yayeyamensis Asahina
オオゴキブリ科 クチキゴキブリ属
エサキクチキゴキブリ Salganea esakii Roth
タイワンクチキゴキブリ Salganea taiwanensis taiwanensis Roth
リュウキュウクチキゴキブリ Salganea taiwanensis ryukyuanus Asahina
外国種ではヨロイモグラゴキブリ Macropanesthia rhinoceros
(人によってはマット無しで繁殖させている人もいる)
アイスポットローチ Lucihormetica subcinta
などは飼育していても姿を見るのは床換えの時だけだったりする.
ケース横に空洞が開いている.
拡大.
中には子供を生んだばかりの親子が観察できる.
上手く壁面に営巣すると,このようにその生活が観察でき楽しい.
2009 .11.17
ジャイアントローチ 脱皮
この状態で止まっているのはほとんど失敗する.
成長するにしたがい,脱皮失敗が多くなってきている.
簡単にはいかないようだ.
2009 .11.16
イエシロアリ コロニー崩壊
ヤマトシロアリに続きイエシロアリも息絶えていました.
そう簡単にはいかないと思っていましたが・・・.
ティッシュでは難しいのでしょう.
黒い空洞の中には女王蟻の骸と線虫,そしてダニが繁殖していました.
シロアリにしろ,土中性の生き物が死ぬと不思議と線虫が出ます.
シロアリの中に生息していったとしか考えられません.
不思議です.
悔しいので,朽木マットで再挑戦します.
2009 .11.13
ドバイの生き物 ゴキブリ その2
湿った植栽林床にいたゴキブリ.
拡大.
写真を撮っていると逃げられるので,急いでシャッターを押し,捕獲する.
おかげでピンボケ写真ばかりとなってしまった.
ヒメチャバネゴキブリ幼虫に良く似ている.
これを採集した場所では,成虫が見当たらなかった.
昨日の前胸背板にラインが入る種であれば楽しいのだが.
死亡した中齢幼虫.
時間がほとんど無かった割には,インドよりも多くのゴキブリを見ることが出来た.
やはり,仕事の合間ではなく,ゴキブリ採集を目的とした旅行で,ゆっくりと採集したいものである.
2009 .11.12
ドバイの生き物 ゴキブリ その1
ドバイのPCO業者にドバイに生息するゴキブリを聞いてみた.
1.American cockroach ・・・ ワモンゴキブリ
(今回は見ることが出来なかったがたぶんいると思う)
2.German cockroach ・・・・チャバネゴキブリ
(現地室内にて捕獲した.日本と同じ状態だと思う)
3.Broun-banded cockroach・・・チャオビゴキブリ??
(これは少し怪しい?)
4.Srinamuroach ・・・・・オガサワラゴキブリ
(一生懸命探したが発見できず.でもこれはいると思う)
5.Brown cockroach ・・・???
(たぶん下のゴキブリを指すと思う)
リュウキュウモリゴキブリに良く似た種.
良く飛んでなかなか捕まらない.
上の写真のような植栽の植わっている地表にいた.
また,同じ場所にいた少し変わった綺麗な種.
前胸背側縁に黒線が入る.
大きさはヒメチャバネゴキブリ程度.
残念ながらこの個体は1匹しか捕まらなかった.
2009 .11.11
ドバイの生き物 その3
砂地の上に落ちていたダンボールをどけると逃げ出したトカゲ?
モドキ?
非常に素早く,なかなか捕まらない.
体長は10cmにも満たない小型の個体しか見なかった.
地元の人に聞いたら,ヤモリもいるようで,
カベチョロ系であれば簡単に見つかると思ったが,残念ながら見ることは出来なかった.
2009 .11.10
ドバイの生き物 その2
砂漠と言えばスカラベ.
ラクダのいそうな場所に行けばいるかと思ったが,
仕事で行っているのでそんな余裕は無く,発見できず.
その代り側溝に落ちていた糞虫発見.
街中にはラクダはいないが,猫が多いのでその糞を食べるのであろうか?
街中のアスファルトやコンクリートなどの上にたまに落ちている.
たぶん土の上だとすぐに潜って見つからないが,潜りそこねた奴が見つかるのだろう.
♂の個体.
体長30mmほどある.
砂漠なのにトンボ.
リゾート都市なので,プールや植栽用の散水の水溜りで発生しているようで,結構見ることが出来た.
しかし,やはり飛ぶ昆虫はインドより少ない.
蝶もアゲハチョウを一度見たきりであった.
2009 .11.9
ドバイの生き物 その1
ドバイに行ってきました.
仕事です.
ドバイはご存知の通り,砂漠が多く生物も少ないイメージでした.
しかし,見かけた生き物はインドより多く,個人的には楽しめた気がします.
乾いた石をひっくり返すと大体どこにでもいるマダラシミ.
屋外に多く,当然屋内にも侵入してきている.
最近,NPMAでラスベガスに行った社員も,屋外の石の下で発見したと言っていた.
同時に石の下に沢山いた甲虫.
茶色の種と黒の種の2種見つけたが,種名は調べていません.
硬そうな甲虫です.
壁についていたカメムシ.
アオクサカメムシほどの大きさで,後脚が長く見たことの無い種でし
2009 .11.6
ジャイアントローチ 幼虫 雌雄
中齢幼虫になって,雌雄がハッキリしてきた.
上の個体が♂.
下が♀.
突然死した♂個体.
体長は30㎜を優に超える.
4ヶ月ほどでこのサイズまで育てば,あと4ヶ月あれば成虫になりそうである.
横より.
翅芽がハッキリ確認できる.
腹端部も♂の特徴が出ている.
急ですが,これから出張となり,そのまま来週のペストロジー学会参加となる為,来週の更新が止まります.
2009 .11.5
インドの生物 おまけ
思わぬ写真を頂きました.
これはアグラ駅前で車に乗る直前の数分時間があったので,
瓦礫の中の生物を探している図.
こんなに頭が白かったとは・・・.
ここでは,ゴミムシ類しか見当たらなかった.
ゴミが散らかっており,いかにもゴキがいそうだったのだが.
こちらは,サソリを採集しているところ.
物売りの人が集まってきて,「何か買え」
と「何してんだ」と,めちゃくちゃ.
採ったサソリをビンに入れた途端,見せろとばかりに奪われた.
さすがに外野がうるさく,立ち去ろうとしても付いてくるおっさん.
今思えば懐かしい.
2009 .11.4
ホラアナゴキブリ卵鞘3
ホラアナゴキブリが順調に増え,床換えをする事となった.
ミニプラケから小プラケへスケールアップだ.
水皿に使っている容器の裏についている♀.
拡大.
尾肢が体の割りに長い.
もう少し拡大.
透き通った卵鞘の中に卵が見える.
しかし,数はわからない.
2個か多くても4個だろう.
親の体長と比べその大きさがわかる.
別角度より.
2009 .11.2
ヤマトシロアリ飼育再挑戦
中プラケで朽木を入れて飼育すれば出来るのであるが,
それでは観察がし難い.
というわけで、再チャレンジ。
綺麗に洗浄し、殺菌も完了したケース.
入れたのは250円ほどで売られている昆虫マット.
つめた後,意外と量が入った.
ここにティッシュから非難してきていたコロニーのカップを接続.
さて,下のケースに移動してくれるであろうか?
飼育温度は26℃ほどで行う予定.
2009 .10.30
イエシロアリ飼育経過
ヤマトシロアリがダメだったので,イエシロアリも考えた方が良さそうである.
とりあえず現在は,小さな空洞の中で若虫を育てている.
このティッシュも色が変色し始めている.
拡大.
茶色が女王蟻.
まだまだ小さい.
これはもう少し様子を見ることにするが,変色の進行によっては交換も考えた方が良いかもしれない.