ゴキブログ一覧
2010 .2.15
Archiblatta hoevenii羽化
♂の羽化.
頭を下に向け,背中(中・後胸)より亀裂が入り脱皮がスタートする.
久しぶりの脱皮シリーズである.
とここで電話が入り,終わって見てみると脱皮途中で下に落ちていた.
一応,全て脱げているようなので,また元に戻した図.
次第に羽が伸びてくる.
セミの羽化のようだ.
大分骨格が固まり色が付いてきた.
ここまで要した時間は,約7時間.
完全に固まるまではまだ数時間かかりそうだ.
それにしても,電話さえなければ途中も見れたのに,残念である.
2010 .2.12
Paratemnopteryx couloniana
family Blattellidae
subfamily Blattellinae
genus Paratemnopteryx Saussure, 1869
Paratemnopteryx couloniana (Saussure, 1863)
体長 ♂18mm内外,♀23mm内外.
雌雄共に短翅の種.
体色は飴色.
オーストラリア・ニュージーランドに生息する.
♂成虫.
♀成虫.
背面から見ると雌雄の差が分かりにくい.
♀の方が♂より僅かに大きく,翅も雌の方が短い.
過去に日本国内でも,ペットローチとして販売されていた.
2010 .2.10
TVCM撮影風景
昨年より流しているTVCM.
今年から,NEWタイプのCMが流れています.
撮影風景.
害虫を蹴っているところ.
こちらは「にっ」と笑っているところ.
外は寒かったですが,役者さんはスポットの熱で大汗かいて頑張ってました.
アメコミ風のCMです.
本数はまだ多くないですが,見てください.
2010 .2.9
チャバネゴキブリ床換え 別系統
一言でチャバネゴキブリと言っても,色々あり,この系統は短期間で炭カルを削り落としてしまう.
あと1日遅かったら天井の紙にびっしり付く状態になっただろう.
最近,実験に使ったので密度は特別多くないケージなのだが.
いつもこの様に綺麗にしたケージに入れるのだが,10日で炭カルが擦れ落ちてしまう.
作業中.
大体いつもこんな感じ.
昆虫の中で,これほど高密度で飼育できる種類はそう多くはないだろう.
終了.
ちなみに,ケージには紙を張り,いつメンテをしたか記録しておくと,後々色々役に立つ.
2010 .2.8
Archiblatta hoevenii 産卵
そろそろ産むかと思っていたが,転がし産卵されてしまった.
もしかしたらいくつかすでにマット内に産卵されているかも知れないが.
これが孵化すればF2が取れる.
もう少し累代を重ねれば,維持しやすい個体群が出来るかもしれない.
産卵とは関係ないが,右がたぶん終齢の♀.
左がその一つ前の♀幼虫.
2010 .2.5
シロクマネズミ
白くても Rattus rattus (Linnaeus, 1758)
都内で捕獲した累代個体.
完全なアルビノで,毛の色は雪のように白く,目はルビーのように輝く.
2010 .2.4
八重山諸島 黒島産 アブ
黒島産 オガサワラゴキブリより 発生.
結構分布が広いようである.
面白い止まり方だ.
最近良く出るので,1週間に1度ほどの頻度で覗いていると,発見する.
こんなに沢山取れるのであれば,交尾させ累代しても良かった.
後の祭りで皆展翅してしまった.
背面より.
腹面より.
次回行ったら沢山捕獲して,調べたいものだ.
が,まず同定を先にすべきだろう.
2010 .2.3
ヤマトシロアリ 空中蟻道
今年の1月初旬に倉田君にもらったヤマトシロアリ.
ミニケースでセントリコン用の餌木を使い飼育していたが,妙なタワーがケースから出ている.
拡大.
35mmの空中蟻道を造っていた.
ケースの中を見ると,蟻道がケースの角を走り回っている.
上から見ると蓋はされておらず,まだまだやる気満々のヤマトシロアリ.
巨大コロニーに育って欲しいものだ.
2010 .2.2
キチャバネゴキブリ 床換え
幼虫が成長してきた為,小プラケから中プラケに交換した.
左側の落ち葉の下はタッパーに土が入っている.
あまり汚れていないが,水容器やミズゴケにカビが出始めている.
水容器に使っているガーゼが黄色く変色している.
このまま放置すると腐って,上皿へ水を運ぶ役目を果たさなくなる.
劣化して変色したミズゴケ.
新しくセットした中プラケ.
手で移せる個体は手で移し,最後にケージからケージへ.
完成.
これでF2へ向けたセットが完成.
春ごろには成虫となり,初夏に産卵予定.
2010 .2.1
ヤマトシロアリ 3ヵ月後
セットし直してから3ヶ月,まだ生きていた.
木屑の様子は至って良好.
少し乾燥していたので隙間より水を入れた.
入れた箇所にシロアリが集まってきている.
水分を求めていたのか,突然の水の浸入に驚いているのかは不明.
最近忙しく,殆ど気にとめていなかったが,
シロアリが作ったトンネルも増え,今のところ上手く暮らしているようだ.
2010 .1.29
Deropeltis erythrocephala 1齢幼虫
Deropeltis属♂の特徴であるバットマンのような長翅の成虫.
♂とは似ても似つかぬ無翅のずんぐりとした♀.
あこがれて幾度となくDeropeltis属を入手し,飼育したがことごとく失敗していた.
私が入手する個体たちは,昨日まで元気であったのに,突然糸の切れた人形のようなクタクタな状態になり,★となっていった.
が,やっと,念願の1齢幼虫が孵化してきた.
ケージの外より1齢幼虫腹面.
体長は3~4mm.
頭部がオレンジで特徴がある.
シェルター内の背面より.
これがたぶん孵化した卵鞘.
これは親が産み始めた初期に産下された卵.
孵化まで,約50日.
ワモンゴキブリが通常47日前後なので,標準的な卵期間と言えよう.
孵化した幼虫数は確認できなかったが,あの長い卵鞘からすると,40以上は孵化すると思われる.
2010 .1.28
Nocticola uenoi uenoi Asahina長翅
寒い東京で少しずつ増えているホラアナゴキブリ.
たまに見ると,長翅がいる.
まだ,短翅の♂は確認していない.
あまりに小さすぎて,生きた個体を捕まえる勇気が出ない.
私が使っているカメラはRICOH Caplio R7.
これ以上鮮明な写真が撮れない.
さすがホラアナゴキブリ.
2010 .1.27
ヒメマルゴキブリ♀
先日,ヒメマルゴキブリTrichoblatta pygmaea (Karny)のケージメンテをした際,
捨てようとしたケースの中に沢山の♀個体が集合していたのでとりあえず一時避難させて時の写真.
とてもゴキブリの集団とは思えないですね.
丸まった姿はタマヤスデのようです.
本種は飼育(繁殖)は難しそうですが,マルゴキブリなどに比べると,
全然簡単な種であると思えてきました.
特に大型である訳でなく,一般的には小型の種ではありますが,
形態や,雌の行動(しぐさ)は観察するだけでも面白い面を見ることが出来ます.
2010 .1.27
ヒメマルゴキブリ♀
先日,ヒメマルゴキブリTrichoblatta pygmaea (Karny)のケージメンテをした際,
捨てようとしたケースの中に沢山の♀個体が集合していたのでとりあえず一時避難させて時の写真.
とてもゴキブリの集団とは思えないですね.
丸まった姿はタマヤスデのようです.
本種は飼育(繁殖)は難しそうですが,マルゴキブリなどに比べると,
全然簡単な種であると思えてきました.
特に大型である訳でなく,一般的には小型の種ではありますが,
形態や,雌の行動(しぐさ)は観察するだけでも面白い面を見ることが出来ます.
2010 .1.26
小春日和のクロゴキブリ
先週の暖かかった日の午後.
いつもの屋上で洗い物をしようとすると,クロゴキブリを発見.
どこに潜んでいたのだろう.
日が傾きかけているが,まだ暖かい.
死んでいるかと思ったが,手に登ってくる力がある.
でも,動きは緩慢でクワガタほどのスピードも無い.
この位の動きであれば,ペットとして飼育する人も増えたかもしれない.
いた場所に戻してあげた.
この角度から見ると,スポーツカーのような低い重心に,
まっすぐ伸びたアンテナ.
棘の付いたプロテクターをまとった脚.
クワガタより格好が良いと思うのだが.
2010 .1.25
キスジゴキブリ 卵鞘
奈良県で採集されたキスジゴキブリ 卵鞘.
これも,オオモリゴキブリと同時期に産卵されたが,孵化せず今日に至った.
すでに孵化の見込みなく,標本とすることにした.
残念である.
本種の卵鞘は厚みが無く,薄っぺらい.
2010 .1.22
マダラゴキブリ羽化
昨年8月に生まれた幼虫が最近成虫になり始めている.
成虫まで約半年要した.
羽化直後の♀.
脱皮殻はあまり食べないようである.
2010 .1.21
オガサワラゴキブリ寄生アブ
昨年,年末に頂いた西表島採集のオガサワラゴキブリより,またまたアブが出てきた.
蓋に止まっている状態.
綺麗な虫である.
背面より.
腹面より.
蛹.
マットの上に転がっていた.
恐らく宿主より幼虫の状態で地表に近いところに這い出し,蛹化したのだろう.
ヤエヤママダラから出てきた種とよく似ている.
これがヤエヤママダラより得られたアブ.
卵胎生のゴキブリ寄生するのだろうか.
まだまだゴキブリに関しては,面白い事が未発見のまま残っていそうだ.
2010 .1.20
ブラベルス コロセウス Blaberus colosseus (Illiger, 1801)
ゴキブリの標本を整理している時に気が付いた.
この上の2体.
2005年にフスカとして飼育していた種だとラベルにあった.
現在の情報や,Blaberus属を色々見てきた現在の認識によると,
この標本はBlaberus colloseusではないかと唖然となった.
インボイスのいい加減さが分かる.
これがBlaberus colloseus.雑味の無いクリアーな形態だと勝手に考えている.
まだ記載論文は見つけていない,というか探す予定も今のところ無いが,形態的特長は,
1.前胸背の黒班は後方に向かって末広がりでなく,Blaberus giganteus の様に狭まる.
2.翔翅に出る黒班は薄いか消失する.
3.体長は様々あるようだが,大きくても頭頂から腹端までが60mm内外.
本ブログの過去のコロセウスは,その当時の情報や,購入先からの情報を元にしたもので,いずれは訂正を考えているが,今の時点ではまた違う情報もあることも考えられる為,正確な情報が得られた時に訂正いたします.
2010 .1.19
Archiblatta hoevenii ペア
ジャイアントローチのペア揃っての写真.
昨年末に,♀成虫かと思っていた個体は,どうも終齢幼虫であったようで,
脱皮殻と共に巨大な赤黒い♀がいた.
腹部だけを比較しても,雌雄の大きさの違いがわかる.
やはり♂の方が早く成虫になる.
結局ペアが揃うまで,産卵されてから8ヶ月近くを要した.
さあ,F2は取れるであろうか?
結果は春頃になるであろう.
2010 .1.18
オオモリゴキブリ 卵鞘
Symploce gigas gigas Asahina
2009年5月から9月に産卵された卵鞘を,孵化するのではないかと今まで大事に保管していたが,いくらなんでも半年もたって孵化はありえないと考え標本とした.
雌雄揃っていたので,繁殖できるかと思っていたが残念である.
本種の卵鞘は,くの字に曲がる傾向にあるのだろうか?
3個全て曲がっている.
卵数は中央が約40.
右が約30.
2010 .1.15
Polyphaga aegyptica 復活
エジプト砂漠ローチPolyphaga aegyptica が復活した.
張り付くダニにやられ,卵鞘を残し壊滅したのが去年の3月.
やっと成虫が出るにいたった.
まだ♂だけであるが,上手く復活できた.
今回成虫になった個体たちは,去年4月に孵化した仔であろう.
卵鞘が産み落とされてからの期間を考慮すると,約1年を要する事になる.
集合させてみた.
死んだ真似が上手なPolyphaga aegyptica.
動かないから写真は撮りやすい.
2010 .1.14
Archiblatta hoevenii ♂ 寿命
F1個体の中で最初に成虫になった♂が死亡した.
翅はぼろぼろなので,展翅する事にする.
記録を見るとこの個体の寿命は35日.
たぶん本来の寿命ではないと思うが,同じような♂のみが長翅のDeropeltis属も♂は意外と短命を経験しているので,短いのか弱いのかどちらかであろう.
翅を開くと第一腹節に分泌線の毛叢が目に付く.
拡大.
後方より.
見慣れた薄型のゴキブリ腹部と比べ,厚く丸みを帯び,改めて特殊なゴキブリだと思う.
2010 .1.14
Archiblatta hoevenii ♂ 寿命
F1個体の中で最初に成虫になった♂が死亡した.
翅はぼろぼろなので,展翅する事にする.
記録を見るとこの個体の寿命は35日.
たぶん本来の寿命ではないと思うが,同じような♂のみが長翅のDeropeltis属も♂は意外と短命を経験しているので,短いのか弱いのかどちらかであろう.
翅を開くと第一腹節に分泌線の毛叢が目に付く.
拡大.
後方より.
見慣れた薄型のゴキブリ腹部と比べ,厚く丸みを帯び,改めて特殊なゴキブリだと思う.
2010 .1.13
ツチゴキブリ Margattea kumamotonis kumamotonis (Shiraki)
チャバネゴキブリ科 Family Blattellidae
ツチゴキブリ属 Genus Margattea Shelford
Margattea kumamotonis kumamotonis (Shiraki)
体長10mm未満.
日本にはこの他に
Margattea kumamotonis shirakii (Princis) ヒメツチゴキブリ
Margattea satsumana (Asahina) サツマツチゴキブリ
Margattea ogatai (Asahina) ヤエヤマツチゴキブリ
の3種1亜種が生息している.
朝比奈正二郎著「日本産ゴキブリ類」には「体翅淡灰褐色の平凡なゴキブリ」とある.
しかし,前胸背の模様や,腹部腹面の茶褐色の帯は,ミナミヒラタゴキブリに比べ色彩豊かで,また,なかなか見つからないので平凡と言うイメージは私には無い.
前胸背アップ.
腹面.
サツマツチゴキブリは腹面全体が薄茶色している.
この個体群(関東産)は九州の私の見たものより色が濃い.
後方より.
飼育は採集数が少ない事もあってか,あまり上手く行かない.
2010 .1.12
龍ヶ崎のタマヤスデ
昨日,今日と会議の為,龍ヶ崎の研修センターに行っていた.
夜飲んでいると,虫好きの倉田君が近くで採ったとタマヤスデを持ってきた.
こんな所にいるとは思っていなかったので,早速いたという場所に案内してもらう.
昨晩は非常に冷え込んでいたと思うが,酒を飲んでいる為か寒くない.
あたりは真っ暗であるが何とか採集場所にたどり着いた.
がやはり直径数ミリの大きさの生き物を見つけるのは老眼の私はキツイ.
仕方ないので材ごと採取し,持って帰って電灯の下で探すことにした.
持ってきた材.
矢印の所に1匹いるが判るだろうか.
こんな寒そうなところで越冬しているとは思わなかった.
拡大.
会社に持って帰り,2008年夏に千葉で採集した個体と比較してみたが,大きさが違うので良く分からない.
恐らく,同種であろう.
皆仲良く繁殖してください.
1匹はダンゴ虫が混ざっています.
2010 .1.8
マダゴキ類のダニ駆除 3
結果です.
洗う前.
首元にはダニの糞のような茶色い付着物が見える.
後.
透き通るような白い首筋となった.
もう1個体.
前.
後.
この脚と付け根の綺麗な事.
本種は背面は黒色で硬い外骨格を持っているが,腹面はこのように白く柔らかい皮膚を持っている.
さて,この作業,昨年末に実施し,本日まで1匹も脱落する事無く生きています.
駆除率に関しては,昨年洗った100匹近い個体の中より5匹抜き出し,調べたところ1個体に1匹ダニが付いていました.
即刻水洗行きとなりましたが,粘着綿棒なんかに比べたら時間もかからず,高い駆除率だと思います.
時間をかけて丁寧に洗えば100%の駆除も出来そうです.
ただし,この方法はあくまでダニを落とすのが目的で,ゴキブリの気持ちは何も考えていない方法なので,実行する時は自分の責任の下,ゴキブリと相談して洗ってやってください.
水温,水の質により悪影響が出ることも十分に考えられます.
2010 .1.7
マダゴキ類のダニ駆除 2
このダニは,付着の仕方がPolyphaga aegypticaの顔面に付着したものとは全く違い,吸着力が無く徘徊しているので洗ってみた.
道具は100円均一で購入した絵筆(6)とか書いてある毛の柔らかめのもの.
まずはElliptorhina chopardi .
結構簡単にダニが落ちる.
次にGromphadorhina oblongonota
洗い方は前・中・後脚の裏側に水を当てながら筆で付け根をさらうように.
次に各節の合わさり目.
咽元・頭部頭頂と前胸背の隙間に筆でくすぐるように入念にブラッシング.
結構簡単に落ちます.
ちなみにここで使用している水道水は,東京台東区で供給されているもので,たぶん普通に塩素等は入っていると思います.
水温は8℃前後.
結構冷たいです.
冷たさがいいのか,最初は大暴れしますがすぐ動きが鈍くなり,洗い易くなります.
2010 .1.6
マダゴキ類のダニ駆除 1
年末に気になり始めたこのダニ.
結構気になっており,あの後も何とかしようと考えていた.
触るとこのように手に付着するのはどうにも我慢できない.
と言う訳で,粘着綿棒で捕獲駆除を試みた.
良く付くが,ダニが大きく綿棒に付けた後に脱走する奴がいる.
一通り取った後に実体顕微鏡でチェック.
そして新しい容器に移し替える.
これではいつまでたっても終わらない!
特に,Gromphadorhina oblongonotaは大きい上に,恐らく100匹以上いるだろう.
次の方法は明日.
2010 .1.5
Macropanesthia rhinoceros ユーカリ
餌は,ユーカリの枯葉を,ジッパーつきのビニール袋に詰め込み,
加湿して嫌気的に腐葉土を作るように保存.
目的は雑虫を殺す事.
ビニール越しに生き物が見えなくなったら,上記写真のように乾燥保存.
与える前に再度通気できる袋に加湿して保存している.