ゴキブログ一覧
2011 .12.14
Blaberidae sp.
Blaberidae sp.
ケニアに生息するゴキブリ.
成虫のサイズは10mm内外.
写真右が♂成虫.
翅が短く腹部の半分を露出する.
(ちなみに薬匙の幅は22mm)
♀成虫.
こちらは完全無翅.
このサイズが成虫なので,初めから分かっていれば本種と判定できるが,知らなければ謎の幼虫となる.
多分土壌中に生息し,雌雄とも小型で翅が短い(無い)為,大変小さな「ムシ」と云ったゴキブリである.
2011 .12.13
耳がないクマネズミ
Roof rat without an ear.
集団飼育をしていると,喧嘩は耐えないが,流血沙汰は殆んど起こらない.
小さなケージではなおさら起き難いのだが,このケージ内の3匹中2匹が耳介を失っている.
その被害鼠.
写真を撮ろうとするとレンズにより過ぎ.
小笠原の個体群は人懐こい個体が多い.
都会でこんな個体がいれば,直ちに罠にかかり淘汰されてしまうだろう.
右の個体のみ耳が正常.
恐らくこいつに齧られたのではないかと想像するが,もしかしたら互いにかみ合いをして,こいつだけ逃げるのが上手いだけかもしれない.
2011 .12.12
イエローバナナローチ
Panchlora sp.” Yellow“
コスタリカ産のバナナローチ.
本種の雌はこのように黄色い.
最初は何かの加減で色落ちしていると思ったが,どの個体も黄色かった.
雌はと書いたが,雄は何色か.
残念ながら普通.
他のPanchlora属のように緑色をしています.
増え方は他の2種に比較して緩やかな感じがします.
2011 .12.9
オカヤドカリの脱皮
Ecdysis of the hermit crab
これは害虫ではなく天然記念物です.
最近急に砂をほじくる行動に出ていたので,噂に聞く脱皮が近いかと思っておりました.
ある朝見ると体が出ている.
寒さに負け逝ってしまったと思ったのですが,良く見ると中身がない.
それもフニャフニャ.
貝殻の奥に中身がしっかりと入っておりました.
何度か飼いましたが,脱皮は初めてかもしれません.
殻は展足して保管することに.ゴキブリと同じで脱皮は感動します.
2011 .12.8
モグラ顔出し
Getting out roach face.
本種ならではの風景.
ゴキブリなのですが,爬虫類のようにゆったりと飼育できる生き物です.
2011 .12.7
ヤエヤママルヤスデ
Spirobolus sp.(Japanese millipede)
一般的には害虫類に分類されるようです.
しかし,好きな人にすれば可愛いペット.
本州にいるヤスデに比べると体長10cmと大きく,色も赤と黒のカラフルな外見.
調べてはじめて知ったのだが,いまだに記載待ちらしい.
マダガスカルにも赤を基調とした中型種がいるが,飼育は難しかった.
国内種でこの大きさは貴重である.
増えれば楽しいのだが.
2011 .12.6
マダラサソリ“”
Isometrus maculatus.
パッと増えてグッと減る.
まじめに向き合わないと難しい種ですね.
(いつも不真面目という意味ではありません,しかし,ヤエヤマサソリに比べ難しい気がします).
2011 .12.5
広島県 宇品島のゴキブリ他
Cockroaches and the animal which I witnessed in Hiroshima Ujina Island.
先週末,大阪から広島に移動.
空いた時間に宇品島に案内してもらった.
島と言っても埋め立てにより繋がっており,移動は道路を走っているといつの間にか島に上陸している.
天気も悪く,寒いので昆虫類は見当たらない.
そんな中ゴキブリだけは見つけられた.
朽木内に潜んでいたモリチャバネゴキブリ.
灯台の基礎に転がっていた石を裏返すと,クロゴキブリ1齢幼虫が数匹.
ちなみに,広島県で生息が確認されている種は,コワモンゴキブリP. australasiae,クロゴキブリP. fuliginosa ,ヤマトゴキブリP. japonica,ヒメクロゴキブリChorisoneura nigra,ウスヒラタゴキブリOnychostylus pallidiolus pallidiolus,ミナミヒラタゴキブリOnychostylus vilis,キスジゴキブリSymploce striata,チャバネゴキブリBlattella germanica,モリチャバネゴキブリB. nipponica,オオゴキブリPanesthia angustipennis,の3科6属10種(比婆科学教育振興会,1997).
この前トビイロゴキブリを見つけたので,近々11種となる.
最も多かった生き物はノネコ.
ジジ?
三毛.
島と呼ばれる所はどうもネコが住み着きやすいようだ.
誰かが餌を与えている形跡もあったが,その側の側溝には猫の死骸が落ちていた.
どこでも同じだと思うが,この問題は根が深すぎる.
2011 .12.2
Blattella humbertiana(serville)
Blattella humbertiana(serville)
スリランカ,インドに分布.
外見は大きさもチャバネゴキブリ,モリチャバネゴキブリに類似している.
特徴として,前胸背板の黒状斑が太く接している.
幼虫に特徴があり、背面中央に細い白いラインが入る.
これだけ見ると,何か変わったゴキブリに成長しそうな期待感がもてるが,残念ながらチャバネ.
第7腹節背板 分泌線.
肛上板.
左Phallosome.
2011 .12.1
ゴキブリの話
Story of the cockroach
石井象二郎 著
初版本で800円
ゴキブリの集合フェロモンを発見した事で有名.
内容も安富和夫著「ゴキブリのはなし」と住み分けをしており,「脱皮前に体重が減る」など,ちょっとマニアックなデータや,寄生ダニや天敵なども含まれ勉強になる一冊.
書店では当然絶版なので,見つけたら買っておこう.
今大阪に来ています.
ネズミ関係でこれから仕事となるため,いつもより早いアップとなりました.
2011 .11.30
ムクゲキノコムシの一種
Ptenidium sp.
O木所長より頂き物.
食品残渣に発生していたらしい.
後翅がかわいい.
ムクゲキノコムシ科(Ptiliidae)は,みな2mm以下の大変小さな甲虫のようで,ダニと見間違える大きさだ.
これの幼虫も小さければ,卵などもっと小さいはず.
まだまだ知らない生き物が沢山いる.
2011 .11.29
クマネズミ0日齢
0 days age of the Rattus rattus
生まれて24時間以内のクマネズミ.
体重は5g内外.
小さい個体だと4gに満たない個体もいる.
頭胴長は50mm内外.
当然体毛は生えておらず,眼も開いていない.
ここから約半月で眼が開き,動き回るようになる.
クマネズミとドブネズミの形態的違いとして,クマネズミは頭胴長より尾長の方が長いと言われるが,幼獣は頭胴の方が長い.
2011 .11.28
ホタルゴキブリ交尾
Copulation of the Schultesia lampyridiformis
上が♀.
下が♂.
ゴキブリの中でも臭いが少なく,綺麗な種.
チャバネゴキブリと同レベルの大きさでありながら卵胎生.
よく考えてみると,現在飼育している種の中で卵胎生では最も小型種になる.
オガサワラゴキブリや,Phoetalia pallidaも小型であるが,こちらのほうが幾分小さい.
2011 .11.25
ホラアナゴキブリの複眼
Compound eyes of the Nocticola uenoi uenoi
たまたま死骸を発見.
早速実体顕微鏡下で写真を撮るが,いまいち.
「眼」.
複眼です.
12個しか確認できない.
朝比奈博士も日本産ゴキブリ類には眼がない個体もあると書かれているので,殆んど機能はしていないのだろう.
2011 .11.24
オオモリゴキブリの変死
Unnatural death of Symploce gigas gigas
卵鞘が孵化して喜んでいたが,雄に異変が発生.
寿命かと思っていたが,2匹とも腹部に同じ様な外傷?がある.
似たような状況はヤエヤママダラゴキブリより出てきた寄生アブの幼虫が,ちょうどこんな感じで腹節より脱出してきたが,これは卵鞘より飼育の為,そんなものが入るはずも無い.
雌は大丈夫なので,本種の雄のしにざまなのかも知れないが.
残りも観察して状況を判断しようと思う.
2011 .11.22
グロウスポットローチの変異
Individual variation of the Lucihormetica verrucosa
お馴染み,♂個体.
雌個体.
前胸背板の黒斑の形がさまざま.
パターン1.
パターン2.
パターン3.
パターン4.
この個体は雄のように黄色い隆起が発生している.
実は,この個体昨日卵鞘自切した個体.
これを見て変だと思い,改めて見比べるとこんな結果であった.
野外の新産地でこれを見たら別種扱いされそうだ.
2011 .11.21
ワモンゴキブリの再生能力 前編
Ability to reproduce of the cockroach The first part
前回のびっくり再生能力に味を占め,第2弾.
大量飼育していると,このような個体は珍しくない.
いつもはそのまま放置しているが,これだけひどく欠損した部位がどれほど再生するか,取り出して飼育する事にした.
状態は,前脚は8割で残存.
中脚は両方とも転節より欠損.
後脚は右転節より欠損.
左,跗節根本より欠損.
さて,どれだけ再生するか.
なお,結果はまだ出ていないので,後編は脱皮後.
2011 .11.18
第27回日本ペストロジー学会 千葉大会
The 27th Japanese Society of Pestology Chiba meeting
昨日今日と,千葉市で日本ペストロジー学会が開催され,出席していた.
こんな感じです.
私も,都内で発見されたチャオビゴキブリに関する発表をしてきました.
参加者も年々多くなり,様々な研究者の方とお会い出来,有意義な2日間でした.
来年は神戸で開催.
今回の総会で学生会員の枠も出来ました.
興味のある方は入会してみてください.
2011 .11.17
オオモリゴキブリ孵化
The ootheca of the Symploce gigas gigas hatched
昨年卵鞘が孵化して約1年.
ようやくF1がではじめた.
初齢幼虫はやはり白い.
まだ,昨年孵化個体で成虫にはなっていない個体もいるが,遅いのは皆雌だ.
まあこのペースで孵化していけば,来年の今頃は100以上にはなっているはず.
あくまで,上手く行けばだが.
2011 .11.16
サツマゴキブリ2齢
Opisthoplatia orientalis became 2 instars.
孵化から約40日.
2齢に加齢開始.
細かく観察するのなら,このような小容器に入れ,身近に置くのが良さそうだ.
が,調子に乗っているとこのようなタワーが出来上がる.
2011 .11.15
オガサワラウスヒラタゴキブリ羽化
Eclosion of the Onychostylus pallidiolus boninensis
どちらが見易いか.
フラッシュ無し.
フラッシュ有り.
白い物をとるのは難しいですね.
2011 .11.14
アルビノクマネズミ餌付け
Feeding of the albino roof rat
このクマネズミ.一頭だけ群れから外され,死にかけていた.
救出してから2週間.
実験の間だけ外に出して遊ばせているのだが,私から離れようとしない.
指を甘咬みする図.
ひまわりを与えると手の上で食べるまでになった.
ペットネズミでは普通でも,クマネズミではこれは凄い事です.
2011 .11.11
グロウスポットローチ卵鞘自切?
Does the Lucihormetica verrucosa perform self-mutilation of an ootheca ?
卵鞘を生み始めた雌.
ブログネタに写真を撮りながら観察しようと隔離.
マットで汚く,見難いので水をかけた数分後.
千切れて転がっている!
残りの部分はどうなっているか.
すぐ生み出すと思ったが,変化無し.
3日後.
やはり残りが排出された.
下が最初の卵.
上のがその後出てきた卵.
それにしても,結構時間がたってから出てきたものだ.
もしかしたら,自切後,私の見ていない時間帯に産んで,一旦保育嚢に納まったのかもしれない.
2011 .11.10
ヤンバルオオムカデ給水
I gave a yanbarucentipede water.
うっかりしていたら水が全く入っていなかった.
餌も咽が渇いていたのだろう.
喰われる事を忘れ,飲んでいる.
喰う事も忘れひたすら飲む.
やばかった.
2011 .11.9
ヨロイモグラに侵入者
It is an intruder to the cage of the Macropanesthia rhinoceros
何かがコンタミしている!と思ったら常連になりつつある例のやつだった.
ユウカリの葉の間をうろうろしている.
何でこんな所に.
室内のローチトラップには本種は捕まっていないので,多くは逃げていないはずだが.
しばらく同居させておくこととする.
2011 .11.8
ハナアブ類の幼虫
Larva of drone flies
近所の墓地に,ヒトスジシマカ成虫を採集に行った.
この時期でも4匹ほど私の血を吸いに寄って来た.
さすが墓地.
噂には聞いていたが,この時期でもちゃんといるとは.
ついでに,ボウフラがいないか水溜りを見ると,あまり気持ちのよくない生き物が.
いつ見ても,ぼや~とした変な生き物である.
くねってます.
久しぶりに見たので見入ってしまい,採集する蚊に吸血された.
スポイト等を使い,ボウフラを探したが見つからない.
こんな様な生き物ばかりであった.
2011 .11.7
オパカ 脱皮
Emergence of the Eurycotis opaca sp.
Eurycotis属は大型の種が多いようだが,脱皮直後はさらに一回り大きく見える.
55mmほどあるだろうか.
2011 .11.4
ワモンゴキブリ孵化失敗
Periplaneta americana incubation failure
単為発生した卵は,孵化率が非常に悪い.
孵化自体しない卵鞘もあれば,このように折角発生して卵鞘から出てきても,クチクラの膜から脱出できずに死亡する個体もある.
95%は出ているが,脚が抜けずこの個体も多分ダメだろう.
2011 .11.2
スカンクローチ交尾
mating of the Eurycotis floridana
丈夫で良く増えるのであまり詳しく観察した事がなかったが,交尾はあまり記憶が無かった.
大きな種は迫力がある.
右が♂.
左が♀.
カメラを近づけてもお構い無しの様子.
英語表題に誤りがあればご指摘下さい.
2011 .11.1
明らかにわかるHemithyrsocera histrio幼虫
数日前に,水容器の交換をした際,逃げ出した幼虫と思われる.
通常,ケージ外で捕獲したゴキブリは全て淘汰している.
理由は,幼虫だと種が確認し難い為だが,本種はどう見ても間違えようが無いので,元のケージに合流させた.
本種は,人を恐れないとゆうか,高い所が好きなのかどんどん手に登ってくる.
動きも遠慮が無いのでどうしても見逃しが出てしまうようだ.
ローチトラップに捕獲されなかっただけでも良しとしよう.