ゴキブログ一覧
2015 .3.31
チャバネゴキブリ前胸背板変異
Variation of the pronotum of the German cockroach.
ゴキブリの楽しみ方として,以前ワモンゴキブリの前胸背板の変化をある学会でお見せしたことがあるが,チャバネゴキブリも良く見ると様々なタイプが存在する.
これは,黒状紋が中央で切れて前方の色が薄くなったタイプ.
普通はこちらなので,ずいぶん違うことが分かる.
モリチャバネにもこうした傾向があり,前胸背板は分類上一つの目安にはなるが,目安でしかない.
2015 .3.30
チャバネゴキブリの連結した卵鞘
The Ootheca which the Blattalla germanica connected
古い卵鞘に新しい卵鞘が付着しています.
生きた状態で撮影したかったのですが,冷蔵庫に入れておいたら死んでしまいました.
接合部を見ると,普通は脱落する古い卵鞘が,何らかの原因で付着したままになり,そこに新しい卵鞘を産み始めたので付着したように見えます.
普段見慣れたチャバネゴキブリですが,よく観察すると,面白いネタが見つかりますね.
2015 .3.27
ヒトノミのフィギュア
Model of the Pulex irritans
関西支社のS田顧問から突如送られてきました.
正面.
横.
ヒトノミとうい選定がすごい.
現在,日本ではヒトノミは絶滅したといわれている.
以前から,衛生動物シリーズ.
もっと言えばゴキブリシリーズが出ないかと淡い期待はしていました.
Gシリーズは無理でしたが,Gを含むシリーズがついに発売したようです.
最近,こうゆう物を置いてある場所に行かないので気がつきませんでしたが,全種ほしいですね.
海洋堂が手がけていますので出来も良いでしょう.
特にゴキブリは沢山集めたいですね.
この勢いに乗って,完全なGシリーズを働きかけようか..
日本のゴキブリシリーズ.
幼虫も含めると,世界にも類を見ない素晴らしい物が出来るでしょう.
でも,あまり売れないだろうな.
2015 .3.26
Archiblatta hoevenii幼虫の潜み場所
Nymph hiding place of the Archiblatta hoevenii
このゴキブリの体型は一般的なゴキブリの体型と違うことから,昨日のワモンゴキブリの潜むような狭い隙間ではなく,暗いジメッとした場所と思い込んでいたが,少なくとも幼虫の間は,同じような狭い隙間を好むのかもしれない.
シェルター内には幼虫はほとんどいない.
ことのほか沢山幼虫が生まれてきたので成虫とは別飼育とする.
この数は,F1のときと同じくらいだろうか.
5つ成虫飼育ケージがあるが,今のところ孵化するのは2ケージだけ.
卵鞘はどの個体も生んでいるので,交尾の具合や適正な個体数などが影響しているのかもしれない.
2015 .3.25
厨房のワモンゴキブリ
The Periplaneta americana which inhabits the kitchen.
厨房の解体に立ち会えたので生き物探索をした.
カウンター内のブロック隙間に潜むワモンゴキブリ終齢幼虫.
白く見えるのは,壁を破壊したときに付着した石膏ボードの粉.
まわりのブロックに付着している「点々」は糞.
ゴキブリは,太古の昔から幾度となく繰り返された天変地異を,このように岩の割れ目にもぐり,やり過ごしたのでしょう.
2015 .3.24
ムカシゴキブリ科の孵化に要する日数
ここのところ,このグループの飼育スランプにはまっているので,卵鞘が孵化に要する日数を確認するため,卵鞘を抱えている本種の卵鞘を観察することにした.
実は,この前に,Therea regularisの卵鞘を保管して観察していたのだが,砂漠状態の乾燥ではいくらなんでも無理だと思い,ごくごく稀に水分を補給していた.
ところが2ヵ月後カビが生えて×.
そこで今回は,心を鬼にして,給水0で挑戦します.
乞うご期待.
ちなみにFujita et al.(2011)によると,国内のEucorydia sp.は約2ヶ月を要しており,体長が大きい本種は,もう少しかかるかもしれない.
2015 .3.23
新規ミズゴケの使用準備
Safe confirmation of the sphagnum to use for the first time
初めて使うメーカーのミズゴケを購入したので,ゴキブリに対して安全なのか試した.
製品は圧縮された板状のもので,保管場所もとらず,水に戻した感じもよさそうである.が大量に沢山作らなければいけないのが面倒といえば面倒.
お試しとして,カップにミズゴケを入れ,中に薬剤に対して抵抗性などなさそうな,Schultesia lampyridiformisの初齢から成虫までを投入し,一晩放置.
結果はgood.
これで,様々な野外性のゴキブリに使用できる.
2015 .3.20
長い触角
Long antennaes
ワモンゴキブリの羽化
長い触角が目を引きます.
この長い触角も,閉所に多数閉じ込めておくと,短くなります.
ゴキブリの集合状態は,お互いの触覚が触れ合う距離を保っているといわれます.
したがって,密度が高くなると隣の個体との距離が短くなるので,触覚を短くしないと落ち着けないのかもしれません.
本来は,触覚が他の体に触れない程度の密度で飼育するのが健康的な飼育環境なのでしょう.
中々実行できませんが.
そういえば,今朝,外を歩いていると,クロゴキブリ成虫のつぶされた死骸を見かけました.
写真を撮ろうかと思いましたが,人通りが多く,断念しましたが,そろそろ活動を開始したようです.
嫌いな人は,早めにトラップやベイト剤を設置するのが良いかもしれません.
冬眠明けは昨日も述べましたが,腹へっていると思うので,食いつきがいいと思われます.
2015 .3.19
クロゴキブリ活動開始
Periplaneta fuliginosa activity start
飼育棟の階段室で今年初めてのクロゴキブリ発見.
中齢幼虫.
つついてみたら動くがまだぎこちない.
体格も少し痩せているように見える.
冬眠から覚めてまだ餌に在りつけていないのだろうか.
ちなみにこの場所の気温は14.2℃であった.
2015 .3.18
シナゴキブリやっと孵化
An ootheca sheath of the Eupolyphaga sinensis hatched at last
本属やドミノローチで有名なThereaを含むCorydiinae亜科の卵鞘は孵化までの期間が長いと思われ,累代の切れ目には卵鞘だけになる期間がある.
この種も数匹の成虫はいたが,幼虫0.卵鞘も孵化するように見えないものばかり.
加湿したり,乾燥させたり.
挙句は放置して,気がつくと幼虫が出ている.
しかし,今回ばかりは,9割以上諦めていたので少しうれしい.
この種の幼虫はみな特徴がある.
この前始めて幼虫が取れたPolyphaga saussureiも,ルリゴキブリもこのグループだ.
孵化までに要する時間と条件を今度調べてみたい.
2015 .3.17
床換え中の風景
The scenery which is cleaning the breeding container.
交尾中のコワモンゴキブリ.
多少手荒に扱っても,離れられない2匹であった.
2015 .3.16
Deropeltis erythrocephala初齢幼虫の集合性
Aggregation of the first age larva of the Deropeltis erythrocephala
ゴキブリの初齢幼虫は,通常身を隠し,狭い隙間に潜り込むのだが,本種を含むこの属は,このように平面に集合している.
そういえば,Archiblatta hoeveniiの初齢も壁面に好んで付着している.
両属とも同じ科なので納得は出来るが,なぜこのような行動を取るのかは???
2015 .3.13
アミメヒラタゴキブリの汚れ
Type of the dirt of the Onychostylus notulatus breeding container
本種のケージ内の汚れ方が前から気になっていた.
いつ見ても汚い.
理由は脱皮殻を食べない.
幼虫の体色が,一般的なゴキブリの幼虫は単色だが,本種はまだら系.
脱皮殻もまだらで堆積し,死骸もほとんど食べないので,まだらが積る.
そのため,汚く見えるのではないかと思う.
掃除をしてもなんとなく殺風景.
2015 .3.12
Archiblatta hoevenii F3孵化.Part2
Birth of the F3 of the Archiblatta hoevenii. Part2
孵化が続いています.
今回は10匹ほど.
何とかペット化したいですね.
あと餌を変えて,飼育し易くする事ですね.
2015 .3.11
ヒメクロゴキブリ羽化
Emergence of the Chorisoneura nigra
雌成虫です.
野外ではまだ幼虫で越冬中でしょうか.
2015 .3.10
ワモンゴキブリシェルター齧り
The action that Periplaneta americana bites a shelter
もともとは長方形をしているのだが,三角になってしまった.
ぼろぼろ.
半分新しいシェルターを加え,床換え終了.
木製のシェルターに変えたいのだが,いまさら作る時間と材料調達ができない.
2015 .3.9
Polyphaga saussurei幼虫
Nymph of Polyphaga saussurei
11月末に孵化を確認し,現在4~50匹の幼虫が確認できるようになった.
ついでに床換えも実施し一安心と思っていたが,冷静に考えると卵鞘5個程度しか孵化していない計算になる.
これだけ卵鞘がある中で4~5個は少なすぎる.
ゴキブリにありがちな単為発生の可能性もある.
前回同様いくつか中を観察したが,やはり成長している卵はない.
この卵鞘を別容器で管理し,もうしばらく観察をする.
2015 .3.6
ニューヨークのワモンゴキブリ
Periplaneta americana of New York
ニューヨークに出張したM内部長からの土産.
残念ながら生き虫はなし.
写真のみ.
今日のニューヨークの最低気温はなんと-8.9℃.
寒っ!
でも,地下は暖かいので熱帯原産のワモンでもこのように繁殖している.
2015 .3.5
Symploce macroptera 床換え
Cleaning of the breeding case of Symploce macroptera.
昨年の9月以降約半年間,床換えをしてない状態.
糞は乾燥してサラサラなのでこうなっても臭気はない.
また,脱皮殻,死骸も食べるようであまり残っていない.
成虫.
雌雄ともこのような形態.
後.
2015 .3.4
Pseudophoraspis sp その後も順調
The later breeding of the Pseudophoraspis sp. is favorable.
国産マダラゴキブリ類の累代による状況悪化が多い中,本種は誠に立ち上がりが優秀.
2015 .3.3
ホラアナゴキブリ予備ケージ
Spare breeding cage of the Nocticola uenoi.
種名の通り,飼育ケージ下層に洞穴状の物を作ってから安定している.
また,観察もしやすく自分でも良いアイディアだと思っている.
作り方は簡単.
紙製の種まきポットを半分に切って高さを調整.
切れ込みを入れ積み重ねる.
ミズゴケで周りを覆い,土を入れる.
この場合,ヤシガラは使わない.
理由は土は腐らないから.
給水容器と,万が一の水浸み込まない避難用シェルターを入れて完成.
虫体が非常に小さいので,乾燥は絶対避けないといけない.
地下シェルターが,適度な湿度になるよう2~3日放置後使用する.
2015 .3.2
Eucorydia sp. の行動
The action of the Eucorydia sp.
Eurycotis floridanaやヨウランゴキブリのように,ずんずん這い上がってくる.
外敵(捕食者)との認識がないのだろうか.