2021 .6.23
クマネズミの門歯
Incisor of a Rattus rattus
1歳半のクマネズミが死亡していた.
たくさんケージがあるので,すべて観察できていないが,2年を超えた個体は寿命が近づいているのでこまめに様子は見るようにしていた.
しかし,2歳未満は普通は死なないので全く気が付かななかった.
いつものように死因の推測と内部寄生虫を見るために解剖しようとして死因が想像ついた.
上顎の門歯がない.
上顎に食い込んでいる.
いつなくなったのか?
これでは餌が食べられない.
体重も99gしかないので餓死の可能性大.
ドブネズミの下顎門歯は臭2.8㎜伸びるとされている.
それから逆算すると普通は歯ぐきから5㎜程度なので,この個体15㎜程度とすると,10÷2.8=約4日前?
む~.
かわいそうだが早く気が付いても歯を移植はできず,とりあえず歯を短くして紛餌などを与えてどうなったかであろう.
野外で拾う頭骨もこういった歯の個体はそれほど珍しくなく,自然界の生活の方がもっと過酷なのかもしれない.
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