2009 .3.2
エジプト砂漠ローチに寄生したダニ
保管していた死骸よりダニを取り出し,
プレパラートを作った.
体長0.3~0.4㎜.
お皿を伏せた様な扁平なダニ.
虫体表面に強力に付着しており,ピンセットのような硬いものでこすらないと,
剥がれてこない.
どこかに吸盤のようなものがあると思われ,
拡大してよく見ると,腹面の肛門板周りに丸い吸盤らしきものが観察できた.
このダニどこかで見た事がある.
たぶんトカゲ類の幼体が死んだ際,
目の周りに付着していたダニに良く似ている.
同定を試みたが該当しそうなダニは見当たらない.
最新の研究では,昆虫類に寄生する中気門のダニに関して,
石川和男先生がいくつか報告している.
それによると,昆虫類に外部寄生する種として,
Diarthrophallus(クロツヤムシダニ科)
Macrocheles(ハエダニ科)
Proctolaelaps(マヨイダニ科)
Coleolaelaps(トゲダニ科)
Scarabaspis(ヤリダニ科)
Lobogynium(イトダニモドキ科)
Neocypholaelaps(カザリダニ科)
Varroa(ヘギイタダニ科)
などがいるそうである.
しかし,どの科を見ても腹面に吸盤らしき物を備えたダニは見あたらない.
どなたか心当たりがありましたら教えて頂きたいと思います.
はじめまして、個人で動物に寄生するダニの勉強をしている者です。
数日前、この記事にあるダニと同様なダニを採取し、なんだろうと思っていろいろと検索していましたら、ここに辿り着きました。
ようやくこちらのものがどの分類群のダニかがわかり、ややすっきりしたので、こちらにもお知らせしようと思い、書き込みさせていただきました。
もう5年もたっておりますので、解決されているのかもしれませんが・・・。
私の見解では、おそらく、ヒゲダニ科の一種の第2若虫ではなかろうかと思っております。
Histiostomatidaeで検索するといくつか写真や論文が出てくるかと思います。
CiNiiで「ヒゲダニ」と打つと日本人の研究者が書かれた英語論文がいくつかでてきましたので、もしお暇でもありましたら検索してみてはいかがでしょうか?
昆虫には面白いダニがたくさんついていますね。私もなかなか興味がつきず、毎日楽しんでダニの勉強をしております。
それでは長文のコメントで失礼いたしました。
esacobossさん
連絡有難うございます.
なるほど.
すっきりしました.
成ダニが徘徊性の形態になるのですね.
若虫では図鑑でもわからないはずです.
たぶん新種が沢山見つかるグループなのでしょう.
また教えて下さい.