ゴキブログ一覧
2011 .12.28
ウスヒラタゴキブリ越冬のその後
Subsequent appearance of the Onychostylus pallidiolus pallidiolus which is passing the winter.
その後は2年先と予告したが,変化があったので.
当然といえば当然なのだが,成虫になっておりました.
野外では幼虫のままだったのでしょうが,飼育室は最低でも20℃.
分布も南西諸島まで広く分布するせいか,越冬しなくても活躍できるのでしょう.
ついでに特徴を.
近似種のミナミヒラタゴキブリと似ているが,以下の箇所で本種と分かる.
前胸背黒点2個(→).
腹面の黒斑.
これはミナミヒラタゴキブリにはありません.
さて,今年も今日で仕事は終りとなります.
見に来て頂いた皆様,大変お世話になりました.
また来年もよろしくお願いします.
2011 .12.27
触角無ワモンゴキブリ羽化結果
Periplaneta americana without the antenna shed off the skin; the result?
9月に触角がない終齢幼虫をお見せしたが,やっと脱皮(羽化)した.
はたして触角は再生するか.
9月の状態.
基部から欠損している.
結果.
??
無さそうな感じ.
冷蔵庫で大人しくしてもらい,拡大.
これは失敗ですね.
2mm程度の毛のような触角が再生されたのみ.
さすがのゴキブリも触角のような節が沢山あるパーツは難しいのかもしれない.
2011 .12.26
ハエのおもちゃ
Toy of a lifelike fly.
磁石で張り付くようになっている.
以前,トンボなどをモチーフにした張り付き昆虫を見たことはあるが,ハエは初めて.
まあ,誰もこんな物は買わないだろう.
レジの前にあった雑虫トレーからハエの勢いでムカデも購入した.
購入先は写真から判断してください.
リアルな出来の悪さ,しかし,特徴は良く出ている.
こんな大型のハエは日本にはいないが,熱帯にはいそうなサイズ.
同じパッケージの中に大・中・小などサイズはばらばら.
いかにも手作り.
しかし,気に入った.
ムカデもこうして見るとそれなりに見える.
2011 .12.22
2011年末のArchiblatta hoevenii
The situation of the Archiblatta hoevenii of the end of 2011
現在も元気に活動しています.
しかし,卵鞘は孵化せず.
来年は奇跡が起きるか.
期待しないで期待したい.
2011 .12.21
オガサワラゴキブリ♂成虫のバリエーション
Individual difference in the form of the Pycnoscelus surinamensis.
♂個体のバリエーション.
右の個体はいかにも羽化したての若々しい色合いだが,何れの個体も羽化後2ヶ月は経過している.
左が標準的な個体.
このような成虫の変化は,ワモンゴキブリやトビイロゴキブリに多く観察される.
Surinamensisなのに,何で♂が??
と思われる方は今しばらくお待ち下さい.
2011 .12.21
オガサワラゴキブリ♂成虫のバリエーション
Individual difference in the form of the Pycnoscelus surinamensis.
♂個体のバリエーション.
右の個体はいかにも羽化したての若々しい色合いだが,何れの個体も羽化後2ヶ月は経過している.
左が標準的な個体.
このような成虫の変化は,ワモンゴキブリやトビイロゴキブリに多く観察される.
Surinamensisなのに,何で♂が??
と思われる方は今しばらくお待ち下さい.
2011 .12.20
コウガイビル
Bipalium sp.
またまた変わった生き物を頂きました.
よくよく見ると結構面白い生き物だと今更ながら気づいた.
ネットで調べると,海外には色彩も華やかな種があるようで,また海外で探す生き物のレパートリーが増えてしまった.
しかし,ひとつ困った事に本種の正体がわからない.
口は体の中央部と聞いたが,頭部の裏側に口のような物がある.
知っている方がいましたら教えていただきたいと思います.
ちなみに採集地は日本です.
2011 .12.19
モリチャバネゴキブリ産卵(広島産)
Blattella nipponica of Hiroshima laid eggs.
12月に広島より採集してきたモリチャバネゴキブリの雌成虫産卵.
本種の関東での越冬齢は,中齢~が殆んどのようだが,ゴキブリ類の餌用として採集してきた落ち葉内に紛れていたのは成虫であった.
室温(ゴキブリ飼育室内)でプリンカップに入れて飼育していたのだが,産卵を確認.
越冬中の個体がこの時期に産むとは思いませんでした.
日本国内の本種の分布は,まだ南西諸島まで達しておらず,ヤマトゴキブリと同様,温帯に適応した種だと考えています.
が,こうして産卵する所を見ると,熱帯にも適応できるかも知れません.
2011 .12.16
アミメヒラタゴキブリ飼育
Breeding method of the Onychostylus notulatus.
野外に生息し,色彩も綺麗なゴキブリであるが,飼育はあまり気をつかった事がない.
普通の飼育.
餌は固型飼料.
水皿に念のためミズゴケを配置するが無くても良さそう.
ただ,固型飼料はダニ(ケナガコナダニ+ツメダニ)が出易いので,ダメな人はやめたほうが良いだろう.
雑食なので,何でも食べます.
でも,本当は植物などを配置した生息環境に近いレイアウトで飼育したいですね.
2011 .12.15
ワモンゴキブリの再生能力 前編 仕切りなおし
Ability to reproduce of the cockroach The first part “2”
11月21日のワモンゴキブリだが,残念な事に脱皮せずに死んでしまった.
見ていると,歩行が困難な上すぐに横転するようになり,いろいろ手を施したがダメであった.
そこでもう一度仕切りなおし.
№1.
右後脚欠損.
前回の脱皮時に中途な再生をしているような,不完全な腿節がある.
№2.
右アンテナと左ふ節欠損.
№3.
左後脚欠損.
年内中に1個体ぐらいは脱皮すると期待したい.
2011 .12.14
Blaberidae sp.
Blaberidae sp.
ケニアに生息するゴキブリ.
成虫のサイズは10mm内外.
写真右が♂成虫.
翅が短く腹部の半分を露出する.
(ちなみに薬匙の幅は22mm)
♀成虫.
こちらは完全無翅.
このサイズが成虫なので,初めから分かっていれば本種と判定できるが,知らなければ謎の幼虫となる.
多分土壌中に生息し,雌雄とも小型で翅が短い(無い)為,大変小さな「ムシ」と云ったゴキブリである.
2011 .12.13
耳がないクマネズミ
Roof rat without an ear.
集団飼育をしていると,喧嘩は耐えないが,流血沙汰は殆んど起こらない.
小さなケージではなおさら起き難いのだが,このケージ内の3匹中2匹が耳介を失っている.
その被害鼠.
写真を撮ろうとするとレンズにより過ぎ.
小笠原の個体群は人懐こい個体が多い.
都会でこんな個体がいれば,直ちに罠にかかり淘汰されてしまうだろう.
右の個体のみ耳が正常.
恐らくこいつに齧られたのではないかと想像するが,もしかしたら互いにかみ合いをして,こいつだけ逃げるのが上手いだけかもしれない.
2011 .12.12
イエローバナナローチ
Panchlora sp.” Yellow“
コスタリカ産のバナナローチ.
本種の雌はこのように黄色い.
最初は何かの加減で色落ちしていると思ったが,どの個体も黄色かった.
雌はと書いたが,雄は何色か.
残念ながら普通.
他のPanchlora属のように緑色をしています.
増え方は他の2種に比較して緩やかな感じがします.
2011 .12.9
オカヤドカリの脱皮
Ecdysis of the hermit crab
これは害虫ではなく天然記念物です.
最近急に砂をほじくる行動に出ていたので,噂に聞く脱皮が近いかと思っておりました.
ある朝見ると体が出ている.
寒さに負け逝ってしまったと思ったのですが,良く見ると中身がない.
それもフニャフニャ.
貝殻の奥に中身がしっかりと入っておりました.
何度か飼いましたが,脱皮は初めてかもしれません.
殻は展足して保管することに.ゴキブリと同じで脱皮は感動します.
2011 .12.8
モグラ顔出し
Getting out roach face.
本種ならではの風景.
ゴキブリなのですが,爬虫類のようにゆったりと飼育できる生き物です.
2011 .12.7
ヤエヤママルヤスデ
Spirobolus sp.(Japanese millipede)
一般的には害虫類に分類されるようです.
しかし,好きな人にすれば可愛いペット.
本州にいるヤスデに比べると体長10cmと大きく,色も赤と黒のカラフルな外見.
調べてはじめて知ったのだが,いまだに記載待ちらしい.
マダガスカルにも赤を基調とした中型種がいるが,飼育は難しかった.
国内種でこの大きさは貴重である.
増えれば楽しいのだが.
2011 .12.6
マダラサソリ“”
Isometrus maculatus.
パッと増えてグッと減る.
まじめに向き合わないと難しい種ですね.
(いつも不真面目という意味ではありません,しかし,ヤエヤマサソリに比べ難しい気がします).
2011 .12.5
広島県 宇品島のゴキブリ他
Cockroaches and the animal which I witnessed in Hiroshima Ujina Island.
先週末,大阪から広島に移動.
空いた時間に宇品島に案内してもらった.
島と言っても埋め立てにより繋がっており,移動は道路を走っているといつの間にか島に上陸している.
天気も悪く,寒いので昆虫類は見当たらない.
そんな中ゴキブリだけは見つけられた.
朽木内に潜んでいたモリチャバネゴキブリ.
灯台の基礎に転がっていた石を裏返すと,クロゴキブリ1齢幼虫が数匹.
ちなみに,広島県で生息が確認されている種は,コワモンゴキブリP. australasiae,クロゴキブリP. fuliginosa ,ヤマトゴキブリP. japonica,ヒメクロゴキブリChorisoneura nigra,ウスヒラタゴキブリOnychostylus pallidiolus pallidiolus,ミナミヒラタゴキブリOnychostylus vilis,キスジゴキブリSymploce striata,チャバネゴキブリBlattella germanica,モリチャバネゴキブリB. nipponica,オオゴキブリPanesthia angustipennis,の3科6属10種(比婆科学教育振興会,1997).
この前トビイロゴキブリを見つけたので,近々11種となる.
最も多かった生き物はノネコ.
ジジ?
三毛.
島と呼ばれる所はどうもネコが住み着きやすいようだ.
誰かが餌を与えている形跡もあったが,その側の側溝には猫の死骸が落ちていた.
どこでも同じだと思うが,この問題は根が深すぎる.
2011 .12.2
Blattella humbertiana(serville)
Blattella humbertiana(serville)
スリランカ,インドに分布.
外見は大きさもチャバネゴキブリ,モリチャバネゴキブリに類似している.
特徴として,前胸背板の黒状斑が太く接している.
幼虫に特徴があり、背面中央に細い白いラインが入る.
これだけ見ると,何か変わったゴキブリに成長しそうな期待感がもてるが,残念ながらチャバネ.
第7腹節背板 分泌線.
肛上板.
左Phallosome.
2011 .12.1
ゴキブリの話
Story of the cockroach
石井象二郎 著
初版本で800円
ゴキブリの集合フェロモンを発見した事で有名.
内容も安富和夫著「ゴキブリのはなし」と住み分けをしており,「脱皮前に体重が減る」など,ちょっとマニアックなデータや,寄生ダニや天敵なども含まれ勉強になる一冊.
書店では当然絶版なので,見つけたら買っておこう.
今大阪に来ています.
ネズミ関係でこれから仕事となるため,いつもより早いアップとなりました.