ゴキブログ一覧
2009 .1.30
オガサワラゴキブリ卵鞘
オガサワラゴキブリが卵鞘を覗かせていた.
本種は地中(浅い場所)に潜って生活している.
従って,飼育もヤシガラなどを使用し飼育している.
その為,飼育ケージを見ても,虫体を目撃する事はほとんど無い.
たまにマットをほじくって生きているは確認しないと,
いつの間にか滅びかけていたりとかする.
そのほじくった時に発見した.
拡大.
体長の割には太い卵鞘である.
この後は観察していないが,横に倒し体内に収納しているはずである.
2009 .1.29
「Museum and Pest Management」
一昨年の暮れに,韓国の博物館よりゴキブリの写真提供依頼があった.
依頼種はクロゴキブリとヤマトゴキブリ.
そのときは「資料を作りたい」と言うような事の理解で協力したのだが,
昨日,エアメールで1冊の本が届いた.
本の題名は「Museum and Pest Management」
「博物館と衛生動物管理」とでもなるだろうか.
中を見てやっとあのときの依頼内容を理解した.
本書は多種の害虫コントロール手法などが,写真つきで説明してある.
そのクロゴキブリ・ヤマトゴキブリの写真の下に当社社名が掲載されている.
今になって驚いてしまった.
もう少し綺麗な個体を使えばよかったと後悔している.
関係者の皆さん,有り難うございました.
2009 .1.28
スカンクローチ 1齢幼虫
一つ目の卵鞘が孵化した.
成虫の大きさと卵鞘の大きさを知っているから1齢と判断できるが,
この幼虫だけ見たら,1齢とは思わない大きさである.
体長約7mm.
日本のゴキブリには無い,大陸的な力強さがある.
2009 .1.27
マルゴキブリ やっと成虫
♂の成虫に羽化したての個体を発見.
脱皮不全を起こすといけないので,ケース外より撮影.
F1誕生より約14ヶ月.
予想より早かった様な遅かったような.
ただ,飼育環境は真冬でも20℃を切る事のない温度であった為,
自然界では3月か4月頃成虫になるのかもしれない.
3時間後の様子.
まだ体色はライトブラウンの初々しい♂個体である.
脱皮殻は手つかずのまま.
ヒメマルもそうであるが,日本産マルゴキブリ属は脱皮殻を食べないようだ.
2009 .1.26
2009年冬 クロゴキブリ成虫
飼育室に行った際,階段にクロゴキブリが死んでいるのを見つけた.
先週来たときには無かったのだが.
と言う事は最近までじっと寒さに耐えて生きていたのであろう.
性別は♀.
大概はこのように引っくり返って死んでいる.
なぜかはこれを見れば判ると思うが,長い脚が体の中心線に向かって伸びながら硬直する為,安定する背面を下に向けてしまうからでる.
しかし,ごく稀に突っ伏して死んでいる個体もある.
数は少ないが毎年,1個体か2個体見かける.
2009 .1.23
ヤマトゴキブリ 床換え
ヤマトゴキブリ床換えを久しぶりに行った.
なぜ久しぶりかと言えば,本種は通常屋外で越冬しながら,
成長する種であるため,室内で飼育しても冬期に成長がストップし,
脱皮や産卵が少なくなる.
その為,成長に伴う脱皮殻や死骸が,他の熱帯性のゴキブリに比べ少ない.
クロゴキブリもその傾向にあり,死骸が出るのは主に秋~冬に集中する.
そんな訳で,チャバネゴキブリなどの寿命の短いたえず繁殖する種は,
1ヶ月に1度ぐらいしないと糞と死骸の山になってしまうが,
本種は年に1度か2度程度でもそれほど汚れない.
(飼育密度が多くなればそれに比例して汚れやすくはなるのだが)
汚れた状態.
となりに新しいケージを置き,シェルター内のゴミを落とした後,
ゴキブリが入った状態のままシェルターを移す.
このシェルターはもう1年以上使用している.
次に古いケージに残った個体を移す.
この個体群は野外から採集してきてすでに数年経過している為,
この時期でも成虫がいるが,齢の構成は季節により偏る.
これで完了.
綺麗になった.
2009 .1.22
スカンクローチ 卵鞘
スカンクローチ Eurycotis floridana
海外では昔から研究用やペットとして飼育されていた無翅の大型種.
産卵状況とその卵鞘.
拡大.
本種を飼育して驚いたのは,手に乗せたらいきなり指を齧り始めた事.
そのまま見ていようと思ったが,少し恐ろしくなりさすがにやめた.
卵鞘は20㎜前後の大きさ.
上はクロゴキブリ卵鞘.
2回りほど大きい.
さぞかし大型の1齢幼虫が出てくる事だろう.
2009 .1.21
マルバネゴキブリ 産卵その後
まだ産んでいます.この写真は先週の産卵状況.
すでに10個以上マットに転がっている.
右上茶色の物体がマット上に転がっている卵鞘.
卵鞘を産むタイプはほとんどがどこかに貼り付けるか,
決まった場所に産み落とす傾向があるのだが.
この個体の産み方の特徴がよく判らない.
孵化卵は未だ無し.
2009 .1.20
首が抜けなくなったクロゴキブリ その2
コップトラップであるが,
前回ご紹介したときはクロゴキブリ捕獲で設置していたのだが,
その後の卵鞘回収や継続的な捕獲により,その生息数は激減した.
その為,最近はコオロギ捕獲用となっていたのだが,
また,首を突っ込んだ個体を発見した.
何を思い首を突っ込むのだろう.
今は内側にバターなどは塗っていないので,
ゴキブリ類は比較的簡単に脱出できるのだが.
今度は外さずに1週間放置しておいたが,脱出は不可能のようだ.
2009 .1.19
フジTV 「トキめけ!ウィーク・ワンダー」出演
先週末,金曜日ゴールデンの 「トキめけ!ウィーク・ワンダー」に出演.
私もうっかり忘れていて,「出てるよ」の電話で気づくしまつ.
会社で録画していたのでビデオを見ることが出来ました.
内容は最新型の掃除機で,タレントの私物をサンプリングし,ダニが出るか?
の検査と検査のコメントをするのに出演させていただきました.
しかし,制作側で用意した「顕微鏡もどき?」で,ダニを探すのは大変でした.
赤いエプロンの人は狩野英孝さん.
本番前に一所懸命せりふを覚えており,「TVで見るより真面目な人」に見えました.
ここには写っていませんが,憧れの榊原郁恵さんとも少し話が出来て,感激!
やはりタレントの人は綺麗です.
2009 .1.16
マルゴキブリ まだ幼虫
幼虫が生まれて1年以上経過したが,まだ幼虫である.
このペースで成長すると,成虫まで1年半.
ちょうど今年の夏に成虫となり繁殖期を迎えるようだ.
2009 .1.15
シナゴキブリ
シナゴキブリ Eupolyphaga sinensis
中国では古来より乾燥させて薬として利用している.
具体的な効能は血液に由来する病気の治療に使用するようで,
免疫力を高めるとか,血栓の治療に使うなど,
かなり本気で研究されているようである.
日本にも生息しているサツマゴキブリも漢方で利用されているらしいので,
当初シナゴキブリとはサツマゴキブリの事と思っていたが,
本物のシナゴキブリが存在した.
学名で検索するとその本気さが良く判る.
本種の卵鞘も昨日紹介した,バットローチの卵鞘に良く似ている.
写真は成虫ペアと思われる個体.
増えたら煎じて飲んでみようか・・と少し考えている.
2009 .1.14
バットローチ 卵鞘
この写真がなんだかお分かりであろうか.
バットローチ Ergaula capucina (Brunner von. Wattenwyl) の卵鞘である.
入手してまだ一度も床換えを実施していなかった事と,
1齢幼虫が孵化してくると,マットの中より拾わなくてはいけなくなるので,
そうなる前にする事とした.
卵鞘の大きさは10㎜内外が標準.
色が2色あるが,産卵ご間もないと色も薄く,時間が経つと濃い色になるようである.
卵鞘を篩で分別してみると,大きさがばらばらなのに気づいた.
上から2番目がたぶん正常,それ以外は異常ではないかと思うのだが.
どのサイズも結構な数があるので,自然下でどうなのか?
こればかりは飼育している状況下では確認しようが無い.
大きさが変わると共に中の卵数も変わる.
これなどは1卵しか入っていないように見える.
はたして,孵化するのだろうか?
一応,特徴のある卵鞘を10個ほど別容器に収納したので,
どうなるか観察してみようと思うが,
孵化まで要する期間は意外と長い様で,2ヶ月以上かかる様である.
本種の様な形態の卵鞘を産む
エジプト砂漠ローチPolyphaga aegyptica
ドミノローチTherea petiveriana・Therea grandjeani
シナゴキブリEupolyphaga sinensis
なども同様な感じがする.
ワモンゴキブリがカブトムシとすると,
本種の卵はグラントシロカブトのイメージである.
2009 .1.13
トビズムカデ色彩変異
昨年,実験用に採集したトビズムカデ.
本種は様々な色彩の個体がいるといわれる.
こちらは一般的に良く見る色.
胴部が濃緑色で歩肢が黄色くなるタイプ.
こちらは,胴部が黒色に近く,歩肢が赤色になるタイプ.
共に10cmほどの大きさ.
昨年,ムカデの標本が全滅したので,この個体はMAXまで大きくし,
いずれは標本に出来ればと考えている.
トビズムカデの寿命に関しては大体7~8年程度と言う情報が多く,
大きさも20㎝近くになるような事も言われている.
飼育していて死亡した際,寿命なのか,何かトラブルなのか?
原因がわからず,その時のサイズがMAXなのか確認のしようがない.
寿命の長い生き物で,集団飼育が出来ない種は,寿命を調べるのも大変である.
2009 .1.9
オオムカデ脱皮
昨年の夏に採集してきたオオムカデが脱皮した.
前回,脱皮に失敗して★にさせた苦い経験があったので,
今回はほとんど写真も撮らず,巣状の中に放置していた.
たまたま,中を見ると脱皮開始直後であったので,記録しすぐ伏せた.
脱皮開始直後,頭部がしもやけで腫れたようになっている.
約12時間後.
無事終了.
咬まれると非常に痛いオオムカデではあるが,
このようなシーンに直面すると,皆 必死に生きている事を実感する.
2009 .1.8
ヨロイモグラゴキブリ
ヨロイモグラゴキブリ Macropanesthia rhinoceros
オオストラリアに生息する世界で最も重量のあるゴキブリ.
成虫になっても翅はなく,饅頭のようなゴキブリ.
自分の子供を保護する事が知られており,
国内外でも本種を研究している研究者がかなりいると聞く.
海外でもペットとして飼育している人が多く,
ペットローチの有名種である.
珍しく,雌雄そろって外に出ていた.
2009 .1.7
サツマツチゴキブリの越冬
モリチャバネゴキブリに続き,屋外越冬をしているサツマツチゴキブリ.
ツチゴキブリ属は地表徘徊性のゴキブリである.
モリチャバネゴキブリのように,活動期は落葉層で生活している.
生息環境は森よりも開けた,日当たりの良い場所でよく見かける.
落ち葉と一緒にすくい上げると,寒さの為引っくり返って動かない.
容器に入れ,暖めると活発に動き始める.
幼虫.
モリチャバネゴキブリの場合,成虫越冬は観察した事がないが,
本種は,幼虫から成虫のステージで越冬をする.
2009 .1.5
モリチャバネの越冬
明けましておめでとうございます.
本年も精一杯,ネズミ・ゴキブリ・その他の衛生動物の飼育・研究に取り組む予定です.
皆様よろしくお願いいたします.
さて,室内に生息する生物は問題なく年を越せたと思います.
では,屋外に生息するゴキブリはどこで越冬しているのか.
最近,茨城の方に行く機会が多く,越冬しているモリチャバネゴキブリを探してみた.
日当たりの良い田んぼの畦の石をどけるといました.
拡大.
成虫は発見できず,ほとんどが3齢~終齢に近い大きさの幼虫であった.
2009 .1.1
Lucihormetica subcinta
明けましておめでとうございます.