ゴキブログ一覧
2008 .12.27
クマネズミも年越し
今年はネズミ年であった事から,
クマネズミ達も新年早々テレビで紹介された.
その内容はクマネズミの特殊能力であったり,
我々人間に与える危害であったり.
しかし,どちらかというと危害ばかりがクローズアップされすぎ,
これが干支の主役の扱い?と思わせる内容もありました.
こんなにかわいいのに.
しかし,良くも悪くも注目をあびる事が出来た年でした.
そのクマネズミ達も無事年を越す事が出来そうです.
新年は2本ほど,ネズミ以外で協力した番組が放送される予定です.
どこかで私か,当社で飼育している昆虫等を目にする事があるかもしれません.
それでは皆様良いお年をお迎えください.
2008 .12.26
今年見つけたゴキブリのおもちゃ
早くも1年が経ってしまいました.
1年かけて見つかったのはこの1種類だけ.
新しい生体を見つけるよりも,おもちゃを見つけるほうが難しい?
これは,ゴキブリ本体が箱の中に収納されており,
たまたま,誰かが遊んで元に戻さず,放置しておいてくれたおかげで,
ゴキブリが付いている事が判った.
1個105円.
色違いで購入.
購入先は大手スーパーの駄菓子やコーナー.
ガムを食べさせようとしてガムを取ると,ゴキブリにはさまれる仕組み.
頭部より.
クロゴキブリと思われる.
裏面.
よく判らないが,頭部が下を向いており,脚や腹節などポイントは押さえてはある.
2008 .12.25
サツマツチゴキブリ
Blattellidae チャバネゴキブリ科
Genus Margattea Shelford ツチゴキブリ属
Margattea satsumana(Asahina) サツマツチゴキブリ
Margattea kumamotonis kumamotonis(Shiraki) ツチゴキブリの亜種として本種と,
Margattea kumamotonis shirakii(Princis) ヒメツチゴキブリ,
Margattea ogatai(Asahina) ヤエヤマツチゴキブリ,
こちらが♂成虫.
体長8mm内外の小型種.
動きが速く,捕獲は容易ではない.
地表面でよく見られ,落ち葉の間に逃げ込む.
♀成虫.
生みつけた卵鞘.
非常に小さく,短い.
2008 .12.24
サツマゴキブリ床換え その2
ダンボールのシェルターも齧られてボロボロ.
餌もちゃんと与えていて,ここまで齧る種はそう見当たらない.
本種と同じマダラゴキブリ科であるヤエヤママダラゴキブリも,
落ち葉を好んで食べるので,植物繊維で出来ているダンボールも,
嗜好的に合うのかもしれない.
手で移動できる物は移動し,最後に古いケージに残った個体を移す.
こんなに沢山の糞や死骸が溜まっていた.
2008 .12.22
サツマゴキブリ床換え その1
鹿児島で採集した個体群.
普通の環境で増えている.
本種はマダラゴキブリ科に属し,水場が飼育に重要と思われる.
実際採集した場所は,湧き水が溜まっている場所であった.
2008 .12.19
ヒメモリゴキブリ
学名も判らぬ東南アジア産ゴキブリ.
タイやミャンマーに分布する.
成虫体長20㎜内外.
外見の色彩は,リュウキュウモリゴキブリに良く似た明るい茶色.
しかし,幅があり,♀は若干単翅.
殖えたら再レポートしたい.
リュウキュウモリゴキブリに似てはいるが,卵鞘は全く似ていない.
産みつけはカモフラージュを施し,厚みもあまり無く,
「こんなんで卵が入っているの?」と心配になる.
はたして孵化するのでしょか.
2008 .12.18
青い百足
ノコバゼムカデ Otostigmus scaber
石垣島に遊びに行った友人から,1年ほど前に頂いた小さなムカデ.
体長7~8cmほどになった.
最初はメナシムカデを細くか弱くした感じであったが,
少し咬まれたら痛そうなサイズになった.
潜っている事が多く,全体を外に出していることは少ない.
仕事上,トビズムカデやアオズムカデは良く見るが,
本種は飛びぬけて青味が変わっている.
2008 .12.17
オレンジヘッドビュレットローチ
オレンジヘッドビュレットローチOxyhaloa deusta
大きさはオガサワラゴキブリほど.
♂成虫14㎜.
♀成虫17㎜.
卵胎生で殖える.
頭部はオレンジ色.
翅はつや消しの濃い茶,嫌われるゴキブリのような艶は無い.
幼虫頭部は目立つ色は無く,普通のゴキブリである.
温度さえかけていれば今のところ普通に殖えている.
2008 .12.16
ホラアナゴキブリ
非常に小さいゴキブリなので,結構気になって定期的に観察はしているのだが,
小さすぎて写真が上手く撮れず,映像の記録はあまり残せていない.
やっと,少しまともな写真が取れたので,その後の状況を.
珍しく2匹写っている.
繁殖スピードは遅く,中々殖えてこないが,滅びもしない.
沢山殖えたら実体顕微鏡下で観察したいのだが,
いつになる事やら.
同じゴキブリでも,本種が害虫として認識されることはありえないであろう.
2008 .12.15
クロゴキブリ卵鞘の寄生率
いつもの飼育室を掃除した際,クロゴキブリ卵鞘を拾い集めた.
約2年間分の孵化もしくは寄生された中身の無い卵鞘である.
(生きている卵鞘は別に保存し寄生蜂の出現を待っている)
上と下で別れているのは,上がカモフラージュ無し.
下があり.
右と左は,右が正常孵化,左は寄生.
総数145個のうち,無事孵化は117個.
寄生は28個.
約20%が寄生されていた事になる.
中には脱出口が2箇所ある卵鞘も僅かにあった.
ちなみに117個の卵鞘から孵化した幼虫は1卵鞘26匹孵化として,
なんと3,000匹以上.
どおりで沢山いるはずである.
ちなみに,ここで育った成虫が今度TV出演する予定である.
(カットされなければの話だが・・)
2008 .12.12
ブラーミニメクラヘビ その後
小笠原より採集してきて半年以上経つが,1匹はまだ元気であった.
飼育に関しては,餌の確保が問題になる.
この個体はシロワラジムシを食べていた様であるが,
たまにイエコのメスを入れていたので,卵を食べていた可能性もある.
餌の嗜好からいくと間違いなくシロアリで,
中プラケにシロアリを生息状態にしておいても,
1ヶ月もするとシロアリを見なくなる.
小笠原ではイエシロアリが問題になっているが,
この外来種が爆発的に増えれば,シロアリも減るのではと思うほど,
シロアリ好きである.
頭部のアップ.
矢印の先に有るのが目.
拡大すると鱗も見え,ヘビらしく見えるが大きさはミミズである.
2008 .12.11
ネッタイジムグリローチ
オガサワラゴキブリに良く似た熱帯性のゴキブリ.
ネッタイジムグリローチ Pycnoscelus femapterus.
(学名に関しては??もあり,詳しいい方は教えていただきたい)
オガサワラゴキブリをひとまわりほど小さくしたサイズ.
雌雄異型で,♀は翅が無い.
最初♂成虫よりデカイ幼虫だと思っていたのだが,
卵鞘を出して死亡している個体を見たら,翅が無かった.
実体顕微鏡下で卵数を数えてみると,14×2列 28個の卵が確認できた.
日中はほとんどマットに潜っており,ほとんど姿を見たことが無い.
林床ではワラジムシと同じように,分解者として活躍しているのだろう.
2008 .12.10
甲虫のようなゴキブリ
一見甲虫のように見えるゴキブリ.
バットローチ Ergaula capucina (Brunner von. Wattenwyl),
♀成虫.
カプチーナとも呼ばれ親しまれた種.
北国に住んでいる人が,東京に出てきてクロゴキブリを始めて見て,
クワガタと間違えた話は良く聞くが,本種もコガネムシ程度には間違われそうである.
左2匹は♀,右1匹♂.
外国種のペットローチの多くは,つや消しの種が多く,
外で見かけてもゴキブリとは思わないかもしれない.
終齢に近い幼虫.
左♂,右♀と思われる.
2008 .12.9
チャバネゴキブリ 床換え その3
シェルターを移し終えた状態.
左の古いケージにはまだゴキブリが残っている為,
生きている個体のみ移してやることとします.
写真のように古いケースをあてがい,
傾けると元気のいい個体は走り出てきて下に落ちます.
このときいつも不思議に思うのは,コオロギでもそうですが,
下に逃げる個体と,上に逃げる個体がいること.
何度やっても最終的に,傾斜の上方に逃げる個体が残ります.
そんな感じで,終了.
へそ曲がりは古いケースと共に洗ってしまいます.
洗浄に関しては,以前説明したように,洗剤で殺虫するか,
熱湯で殺虫します.
くれぐれも「かわいそうだから逃がす」事はやめましょう.
2008 .12.8
チャバネゴキブリ 床換え その2
古い容器と新しい容器をぴたりと隙間無く並べます.
新しい容器には事前に餌と水を入れ準備.
これらは後から入れても良いですが,
ゴキブリがすでに入っているケージ内に底面積の多きい物を入れると,
間違いなく何匹か下敷きになり潰れます.
それが嫌なので,私は先に入れておきます.
容器をぴたりとつける訳は,お分かりと思いますが,
これより虫体を,空中を移動させる為,
隙間があると万が一落下した個体が隙間より逃走し,
困った事になってしまうからです.
シェルターの移動.
シェルターの底面には糞が詰まっています.
古くなると,糊がはがれてばらばらになりますが,今回は再利用するため,
ピンセットを差込み糞をかき出します.
糞は乾燥しており,簡単に中から出てきます.
しかし,ゴキブリも沢山出てきますので,逃がさないように注意しましょう.
すると,このようにまたゴキブリが隠れる事の出来る状態となります.
2008 .12.5
チャバネゴキブリ 床換え その1
世界で最も多く飼育されていると思われるゴキブリ.
チャバネゴキブリBlattella germanica(Linne).
その為,飼育方法は様々な方法がそれぞれの施設で行われており.
これが一番正しいという方法は今は判りません.
目的が何であるかにより,レイアウトに変化を持たせればよいと思います.
屋外種飼育に木の枝や落ち葉を入れるのであれば,
チャバネゴキブリは厨房機器のミニチュアなんてのも有りかもしれません.
交換前.
餌はカスばかりとなり,水容器のガーゼは糞や脱皮殻で汚れています.
登攀防止の炭カルもゴキブリの執拗なアタックにより薄くなっているところがあります.
水容器に使うガーゼは事前に必要な大きさにカットして準備しておきます.
2008 .12.4
ブラベルスクラニファー 羽化
ブラベルスクラニファーBlaberus craniifer ??
今年の6月に1齢幼虫を別飼育はじめ,昨日その中の1匹に成虫が出た.
約半年で成虫になった事になる.
やはり熱帯産のゴキブリは,大型であろうが環境さえ良ければ,どんどん成長する.
羽化間もない状態.
1日後.
まだ,完全に骨格は固まっていない.
この大きさのブラベルスになると,後翅が上翅の中に収まらず,
燕尾服状に飛び出してくるのがわかるだろうか.
デスヘッドといわれるブラベルスの体長は45㎜~55㎜と意外と小型であるようだ.
本個体群は60㎜を軽く越える個体が多く,
やはりBlaberus craniifer かは疑問が残る.
2008 .12.3
アミメヒラタゴキブリ交尾
アミメヒラタゴキブリOnychostyus notulatus (Stal)交尾である.
チャバネゴキブリのように長時間しているかと思ったが,30分後には終了していた.
左が♀.
腹面より.
右が♀
雄の腹端部がかなり奥まで入っている.
2008 .12.2
イエゴキブリの繁殖
今年の2月頃に孵化した幼虫たちが成虫になり,卵鞘産んでいる.
前回の高密度飼育の失敗から,2ケージに分け,
1つのケージは,生息数を少なくし飼育してきた.
前回の状態と比較して,かなりスカスカである.
1シェルター(シェルター面積6×10㎝ 60㎝2)内 4~5匹.
1匹の生息密度は3㎝2に1匹となる.
スペース的に見ると,お互いの触角が触れ合わない程度の間隔を保ている.
1齢幼虫は板ボールの波状の隙間に入っている.
触角も根元で千切れている個体はなく,各肢・ふ節も付いている.
もう1つのケージはこの倍ほど入れたのだが,肢が取れている個体が多い.
2008 .12.1
足立区生物園「きらわれものの生きものたち展」
足立区生物園で特別展示「きらわれものの生きものたち展」が催されていることを展示最終日前日に知り,急遽昨日出かけてきました.
目当てはゴキブリの展示.
展示されていたゴキブリは,左から
サツマゴキブリ
コワモンゴキブリ(展示はワモンゴキブリと記載されていた)
チャバネゴキブリ
ヤマトゴキブリ
グリーンバナナゴキブリ
の5種.
もう少し変わった種があるのかと思ったのだが,この辺が限界か.
でも,結構にぎわっていたので,
ゴキブリも捨てた物ではないと一人で満足.
他にもドブネズミやムカデなど.
やはり私が好きな生き物は皆は嫌いなようだ.
本企画は毎年やっているようなので,
興味のある方は来年の今頃問い合わせして下さい.