ゴキブログ一覧
2007 .10.31
長野の生き物 ジョロウグモ
さらに同じく公園内のクヌギ樹皮上にジョロウグモ Nephila clavata L.KOCHを見つけた.
中央に♀成虫,少し上に♂成虫,雌の後方に白く見えるのが卵嚢である.
卵嚢を採集してきて飼育しようと一瞬考えたが,現在アシダカグモも手に負えなくなっておりやめた.
長野はジョロウグモよりナガコガネグモの方が多いと思っていたので嬉しかった.
しかも両親に子供も揃っての家族の記念写真である.
本種は人里に多く,1年1世代の発生.卵嚢は木の幹に産み付けられる.
卵はそのまま越冬し,翌春孵化する.
北海道を除く日本全土に分布.
2007 .10.30
長野の生き物 カムフラージュ
アマガエルのいた公園のケヤキの樹皮に表面に群がっていた.
白い紙の上で観察すると,毒々しい赤の混ざった目立つ色彩なのだが,樹皮上ではこれが全く目立たない.
ヨコズナサシガメ Agriosphodrus dohrni (Signoret) は体長16-24㎜の大型のサシガメで,昆虫やクモなどを補食する.都市の公園にも希に見られる.
これも見事なカムフラージュである.
2007 .10.29
長野の生き物 ニホンアマガエル
先週末,長野市で開かれた第23回 日本ペストロジー学会に出席した.
沖縄の時と違い,今回はちゃんとした仕事である.
行く途中にある博物館の雑木林のなかでゴキブリを探しているときに見つけた.
子供の時はアマガエルも普通にいる生き物と思いこんでいたが,東京に暮らしてみると珍しい生き物の仲間に入る.
沢山いた.
何処にいるかわかるだろうか?
見事な擬態である.
2007 .10.25
コワモン卵鞘カムフラージュ作業
生みつけた卵鞘をけなげにもカムフラージュ?している作業を目撃した.
自分の糞を口に含み,口から出した液で溶かし,卵鞘に盛り付けていた.
2007 .10.24
コワモンゴキブリ幼虫
コワモンゴキブリ終齢幼虫である.
特徴が良く出ている.
ワモン,コワモン,トビイロの終齢幼虫を比べてみよう.
ワモン,トビイロは比較的よく似ている.
コワモンは幼虫でも一目瞭然.
判りやすい.
2007 .10.23
コワモンゴキブリ
現在外来種問題に少し取り組んでいるのだが,コワモンゴキブリPeriplaneta australassiae(Linne)も当たり前であるが外来種であった(村上興正・鷲谷いづみ 2002 「外来種ハンドブック」 日本生態学会).ちなみに外来種として扱われているのはオガサワラゴキブリ・イエゴキブリ・ワモンゴキブリ・コワモンゴキブリ・トビイロゴキブリ・クロゴキブリ・ヨウランゴキブリ・チャオビゴキブリ・メンガタブラベルスゴキブリ(Blaberus discoidalis)の11種.
話は戻って,本種の原産地は不明,の世界的な屋内侵入生息性ゴキブリである.しかし,私はトビイロゴキブリ同様本州では一度も見たことが無い.文献によると東京には結構分布しているのだが.私が採集した個体は小笠原.こちらは温暖な気候ゆえ屋外にて結構見かけることが出来る.
いろんな角度から眺めてみると,どこから見ても前胸背目玉が見える.
少しコワ眼の写真が撮れた.
2007 .10.22
ゴキブリ書籍3
すばらしい本を見つけた.
これぞゴキブリをもっと理解して貰う為に作られた本である.
非常に分かり易く,写真はさすが海野和男先生だけあって,すばらしい出来である.監修している高家博成先生は数年前,多摩動物園で昆虫素晴らしさを教えて頂きました.昆虫園は勉強になります.是非行かれたらよいと思います.
海野先生とは先日あるきっかけでお話しする機会を頂き,色々教えて頂きました.
良い本ですので,ゴキブリに興味のある方は是非読んでみてはいかがでしょうか.
大木さんはお会いしたことがないため,コメントできません.ごめんなさい.
出版社:ポプラ社
監修:高家博成
写真:海野和男
文 :大木邦彦
定価:本体2,450円(税別)
2007 .10.19
ゴキブリ科熱帯3種卵鞘の違い
形態では判りにくい面を持つが,卵鞘は混生していると言われるワモン,トビも大きさが全く違う為,卵鞘さえ確認できれば種が判る.
右よりワモンゴキブリ,コワモンゴキブリ,トビイロゴキブリ.
しかし,以前某地下街にゴキブリ採取に出かけた際,ワモンより明らかに長いぼろぼろの卵鞘を採集したので,トビもいると思ったが,そこのゴキブリに詳しい知人に確認したらクロもいる事が判り,結局未だにその卵鞘は同定していない.
2007 .10.18
ゴキブリ科熱帯3種♂成虫腹端部背面の違い
ゴキブリの同定には,もっぱら♂成虫の腹端部周辺の形態が用いられる.
その図は「日本産ゴキブリ類」を見て頂ければ良いが,ワモンとトビイロは大きく違うので,写真で紹介する.
翅が邪魔なので腹面から見ると,違いはわかりにくい.
従って,前回翅を切断した個体を背面より観察した.
これはコワモンゴキブリ腹端部背面.
肛上板が四角く角が少し張り出している.
次にトビイロゴキブリ.
肛上板は張り出ることなく短小である.角が円い.
最後にワモンゴキブリ,
肛上板は大きく張り出し,先端が深く湾入する.
これが判れば,どんな紛らわしいトビイロゴキブリでも,直ちに同定できます.
2007 .10.18
ゴキブリ科熱帯3種♂成虫腹端部背面の違い
ゴキブリの同定には,もっぱら♂成虫の腹端部周辺の形態が用いられる.
その図は「日本産ゴキブリ類」を見て頂ければ良いが,ワモンとトビイロは大きく違うので,写真で紹介する.
翅が邪魔なので腹面から見ると,違いはわかりにくい.
従って,前回翅を切断した個体を背面より観察した.
これはコワモンゴキブリ腹端部背面.
肛上板が四角く角が少し張り出している.
次にトビイロゴキブリ.
肛上板は張り出ることなく短小である.角が円い.
最後にワモンゴキブリ,
肛上板は大きく張り出し,先端が深く湾入する.
これが判れば,どんな紛らわしいトビイロゴキブリでも,直ちに同定できます.
2007 .10.17
ゴキブリ科熱帯3種成虫比較
Periplaneta属熱帯産3種を並べてみた.
トビイロゴキブリとワモンゴキブリは外見的特徴である前胸背板が互いに似ている物を比較して並べた.
どれがトビイロゴキブリか判るだろうか.
正解は真ん中がトビイロ.
ワモンの方が大きい事,体格と前胸背の大きさのバランスで,区別できるかも知れないが,
単独で野外で見かけたら,私はたぶん判らないと思う.
コワモンは明らかに違いがわかるが,現場でこのトビイロを見たらちょっと判らない.
ちなみに,ちょっとかわいそうだが,翅を切り取って腹部腹面を比較した.
腹部背面の色彩はコワモンとトビイロがよく似ている.
詳細は次回に.
2007 .10.16
トビイロ初齢幼虫
ダンボール紙の隙間から触角をだし様子をうかがう初齢幼虫.
初齢幼虫が増えてくると,無数の触角がダンボール断片からゆらゆら動き,幻想的な世界を演出する.
写真を撮ろうと光を向けると,みんなケツを向ける.やはり光は嫌いな様だ.
1齢幼虫
クロゴキブリ,コワモンゴキブリ,ウルシゴキブリ,トビイロゴキブリの1齢幼虫はよく似ているが,トビイロは少し色が淡く,私見ではあるがチャオビゴキブリ初齢幼虫になんとなく似ている様な気がする.
2007 .10.15
トビイロゴキブリ
トビイロゴキブリPeriplaneta brunnea Burmeisterはワモンゴキブリやコワモンゴキブリと並ぶ熱帯性大型ゴキブリである.この三種は前胸背板に紋形が認められる点で似ており,日本では熱帯御三家のような存在であるが,私は情けない事にW個体を一度も採集した事がない.また,社内でも見たという報告を聞かない.ワモンとは極めてよく似ており,ワモンと見間違えている為報告が少ないとも考えられているが,はたして真相は.飼育過程では3種とも同じセットで同じように増えている様なので,侵入すればワモンの様に繁殖すると思うのだが.
成虫.
終齢幼虫.
2007 .10.12
アオカナヘビ産卵
朝,餌を与えようとしたら風呂にはいるがごとく,マットにクビだけ出して動かない個体を発見.もしや産卵と思い,カメラの納めた.
半日後そっと掘り返すとやはり卵があった.
2個の卵を発見した.
このままプリンカップで保管となる.
2007 .10.11
クマネズミ剥製
エネズミ類の剥製を作ってもらった.目的は研修と展示用.ナマのネズミをお客に見て貰うのはなかなか難しい.これがあると持っていく事も出来るし,見ながら説明もし易い.新入社員等の研修にも利用を考えている.
上がクマネズミ,下がドブネズミ.
クマネズミの方が,耳が大きくスリムな感じ.ドブは耳が目立たず,大きい.
2007 .10.10
日本産ゴキブリ類
ゴキブリを愛する人間であれば,バイブル的なこの本の存在はご存じであろう.
日本産ゴキブリ52種7亜種が詳しく説明されている.
価格は1万円を超える書籍ではあるが,その価値は十分あると思う.
朝比奈正二郎先生に一度お会いしたかったと思う.
2007 .10.9
バットローチ親
バットローチ Ergaula capucina (Brunner von. Wattenwyl),カプチーナとも呼ばれている.成虫は雌雄異形で雄は前翅に白色のバンドが入り,艶がなく背面の色彩は頭部から翅端にかけて色が薄くなる.
雌は雄とは全く形態が違う.
国内のゴキブリの中で雌雄異形で多いパターンは,雌になると翅が短くなるタイプでヤマトゴキブリやスズキゴキブリがこのタイプ.
ヒメマル・マルゴキブリなどはさらに別虫の様に変化がある.
しかし,本種もある意味違う種のゴキブリの様である.
両性が死亡したら,詳細を調べてまたお知らせいたします.
2007 .10.5
バットローチ Ergaula capucina 孵化
バットローチと聞くと,バットマンを思い出すのだが,♂成虫は似ている気がする.
先日,目玉大好き弘前の怪人が来て,ゴキブリをごそごそあさっているときに気が付いた.「産まれている」.卵鞘はあるのが判っていたのだが,いっこうに孵化しないので少しほったらかしておいたのだが,さすが怪人.白い1齢幼虫が沢山いるのを見つけて頂いた.
卵鞘は外観はムカシゴキブリ科のような感じである.
2007 .10.4
ペットとしてのクマネズミ
日夜衛生害虫等を駆除しているわけだが,クマネズミの巣の撤去等を行うと,そこで出会ってしまうのがこれである.
子供は何でもかわいいものである.
そこで,クマネズミは人に馴れるか?何回か飼育してみたりするのだが.
目が開き行動が活発になると,掴んでも噛んだりはしないのであるが,
少しの刺激でも驚きどこか彼方に飛んでいってしまう.
従って,ハムスターの様にケージの外に出してハンドリングなどは不可能である.
注:野生のクマネズミは鼠咬症やレプトスピラ等の怖い病気を保菌している場合があり,一般の人は飼育などしない方が良いでしょう.
2007 .10.3
クマネズミ達
今更生態だの駆除方法だのは,他にも沢山あるのでそちらに任せるとして,
当社で飼育しているクマネズミ達である.
皆兄弟である.クマネズミの特徴として愛らしいまん丸の眼.
ドブネズミの様に意味もなく喧嘩を売る事はせず,こんなに近づいても逃げない.
もう一つの特徴として,大きな耳.折りたたむと眼を隠すほどである.
ドブネズミはもっと小さい.
クマネズミ全形.
雌である.
最近までパソコンのデスクトップに鎮座していた子である.
2007 .10.2
ネズミ情報 その2
外部からの侵入口はまだまだあります.
これは雨戸を収納する戸袋の引き出し口.
ラットサイン(足跡)が白く付いている.
この中は外壁が無い事が多く,ネズミの他にもコウモリが生息していたりする.
また,クロゴキブリの潜み場所や,家屋内侵入箇所になったりする.
建物の下部だけでなく,電線や庭木の枝を伝い屋根などの上部に辿り着き,屋根の隙間などから侵入している事もある.
いずれにせよ,ネズミが侵入しても,直ちに手を打てば意外と簡単に出ていく事もあります.
2007 .10.1
ネズミ情報 その1
「ねずみ情報」と言う出版物があるのをご存じだろうか.
ねずみ駆除協議会で出版しているのだが,弊社も会員として所属している.
それと本文は直接は関係ないので,カタカナの「ネズミ情報」とした.
今年も早いものですでに10月となりました.
関東ではそろそろ野外でゴキブリを見なくなる時期ではないでしょうか.
代わりに寒くなると,
毎年の事ですがクマネズミの家屋侵入が多くなってくる季節となります.
侵入しやすい場所として床下通気口の破損穴.
この写真は床下から見た図であるが意外と隙間があるのが判ると思う.
今年,エアコンやその他配管の工事をした記憶のある方は,工事箇所の周りに穴がないか確認し,穴があれば早急に塞ぐ事をお勧めします.
室外の風呂釜と接続している配管周り.
こうなると意外と気が付かない.
これらの箇所は,家のまわりを一周すれば簡単に確認できます.